2024.10.24
マンガパンフレットデザイン制作事例 – 自然と読みたくなるマンガで効果的にPR
今回は、京都の歯科関連製品メーカー様からご依頼いただいたマンガパンフレットの制作事例をご紹介します。
マンガを活用した販促物は、従来のチラシでは得られない効果が期待できます。マンガのストーリー性を活用することで、ターゲット層に自然に興味を持たせ、効果的にサービスや商品を訴求することができます。今回のマンガパンフレットは、主に歯科医院の待合室で配布されるものとして、読者にとって身近で楽しみながら情報を得られる構成にしました。
このブログでは、具体的な制作フローやキャラクターデザイン、シナリオの作成過程など、デザインのポイントについても詳細に解説しています。
マンガを使ったプロモーションに興味がある方は、ぜひこのブログの記事を最後までお読みください。
目次
会社案内カタログのデザイン制作事例の概要
まずは、今回ご紹介する制作事例の概要をお伝えします。
ご依頼主 – 京都の歯科機器・材料メーカー様 –
今回は、京都市に本社を構える歯科機器・材料メーカー様よりご依頼いただきました。
こちらは、歯科医院や歯科技工所向けに、歯科医療に関する幅広い製品を製造・販売されている企業様です。
JPCではこれまで、製品プロモーションにまつわるカタログやパッケージ、ロゴ・LPの制作をさせていただきました。また、親子向けコンテンツとしてWebサイトのリニューアルやSNSなどでも掲載しているマンガの制作、月刊誌の制作など、幅広くお付き合いしております。
ご依頼内容- 歯科医院様で配布するマンガパンフレットの制作-
「9月開催のキャンペーンに向けて、歯科医院に配布するツールとして、歯医者での待ち時間に、気軽に手に取って読めるマンガを制作したい」とご相談をいただいたことから今回のプロジェクトがスタートしました。A6サイズ仕上がりで、全12Pのフルカラーのマンガを制作することになりました。
デザイン制作時のポイント-マンガで自然にサービス訴求-
今回のマンガは、20~30代女性がメインターゲットで、マンガを通してホワイトニングに興味を持ってもらうための販促ツールです。
大まかなシナリオは、お客さまの方でご準備いただいており、それをベースにマンガに展開していきました。マンガとして純粋に楽しむことができ、ストーリーに引き込まれながら自然と訴求したいホワイトニングにも興味を持ってもらえるような、流れやデザイン表現を意識しました。
マンガパンフレットのデザイン制作の流れ
マンガの制作は、次のような流れで進めていきます。
シナリオ→キャラクターデザイン→ネーム(コマ割り)→清書して完成です。
ここからは、それぞれの工程について、詳しく説明します。
マンガのシナリオのライティング
大まかなシナリオは先方の方で作成いただいており、それをベースにマンガに展開しました。
お客さまからいただいたシナリオは次の通りです。
友人がホワイトニングして会社に来た。
それを見た主人公が私もやってみたいと感じはじめる。
↓
歯科医院での診療シーンへ移動
歯科医院でホワイトニングする流れやメリットを伝える
また、「男性もホワイトニングをやっていること」を見せたいので、
同じ歯科医院で好きな人がホワイトニングしていて、
「その男性がホワイトニングの良さを語るシーン」を入れる。
↓
やってみると効果が現れ、恋がうまくいくようになる。
このお客さまのイメージされていた流れをベースに、コピーライターが各登場人物のセリフを組んでいきます。
自然なセリフの掛け合いで話を進めていきながら、ホワイトニングの紹介パートではしっかりと歯科医師目線で説明し、メリハリをつけました。
全体を通して、「ホワイトニングに憧れる→検討する→はじめてみる→自信がもてるようになる」といった主人公の心情の変化が読み手に伝わるように意識しました。
また、憧れの先輩が主人公のことを意識しはじめるという設定も読み手に楽しんでもらえるよう、自然な流れになるよう工夫しました。
マンガのキャラクターデザイン制作
コピーライターのシナリオをベースに、先行してキャラクターのデザインも進めていきます。
先方のイメージでは、今どき感のある少女マンガの絵柄を理想としていたため、近いイメージのマンガをリサーチしながらキャラクターのデザインを行います。
作成したキャラクター案はこちらです。
主人公は、明るくて優しい女の子。少女マンガでの典型的な主人公像を描きました。ホワイトニングをした後の主人公はよりいっそういい笑顔を見せるよう、表情の表現を意識しました。
他の登場人物たちは、イメージカラーを決めるなどして、一目見てどのキャラクターかわかるようなデザインに仕上げました。
また、職場でのシーンと、休日のシーンがあるので、オフィススタイルのデザインも制作しています。
お客さま確認で、全体的な絵柄・キャラクターイメージはOKでしたが、主人公の服装は何度か調整を行い、最終的にこのようなデザインになりました。
マンガのネーム制作
続いては、シナリオをベースにネームを作成します。
ネームとは、マンガを描くための設計図ともなるコマ割りやアングルなどを決める下書きのことです。
今回はページ数やコマ数が多かったこともあり、ネームのさらなる下準備として、ひとまずセリフとコマ割りと人物の位置だけを決めたものを作成しました。
社内で相談を重ね、ある程度調整できたところで本格的なネームの作成にかかりました。まだラフ段階ではあるのですが、お客さまにイメージが伝わるよう、この時点で表情などはできるだけわかりやすく描くようにしました。
ネームのお客さまチェックで1シーン追加して欲しいとのご要望があったため、シーンを追加し、それ以降のコマ割りも変更しながら全体のバランスが取れるように調整しました。
中途半端なタイミングで次のページに飛ばしてしまうと、読者側に内容が伝わりづらくなってしまうので、どの部分で区切るかコピーライターとデザイナーで相談してから進めます。
マンガの清書と完成
ネームの確認が完了したら、清書を進めていきます。できる限り、大幅な描き直しを避けるため、先行して1pだけ作成してお客さまに確認いただきました。
大きなコマや大事なシーンのイラストはしっかりと、線は太めに描き、逆に小さいコマや重要でないシーンは細めの線のラフなタッチで進行しています。コマによっては、影を入れないでベタ塗りだけで仕上げるものもあります。また、単調な見栄えにならないよう、髪や肌にはグラデーションを入れました。
1p目はとくに大きな修正はなかったため、そのまま残りのページもすべて進めていきました。
清書にあたって意識した点は主に演出や表情です。
キメになるシーンでは背景や周辺をキラキラさせたり、表情を丁寧に描くことを意識しました。
また主人公が恋心で「ドキッ」とするシーンが多くあるので、それぞれで違った表情を出して同じような画にならないように、一つひとつ楽しめる画作りを心がけました。
最終段階のご確認では、文言修正は主に言葉遣いの変更があり、イラストはキャラクターのアングル変更や、ホワイトニングを行う際の専門的なシーンの改訂がありました。
こうして、全5p、フルカラーの見応えのあるマンガが完成しました。
キャラクターデザインの段階からお客さまにもお褒めいただき、納品したマンガにも大変満足いただけました。
マンガのパンフレット制作時にあわせて力を入れたいポイント
これまでは、マンガの中身の制作について、ご説明しました。しかし、今回制作したものはパンフレットだったため、マンガを手に取って中身を見ていただくために、その他にもデザイン的に力を入れたポイントがありました。ここでは、マンガの表紙と、冊子スタンドのデザイン制作について、お伝えします。
表紙デザイン
今回の表紙デザインでは、新規でイラストを描く予定だったのですが、キャラクター提案で描いた主人公の笑顔を非常に気に入っていただき、そのまま表紙にデザインすることになりました。
タイトルロゴは、少女マンガ感を出すために、淡くてエモいイメージに寄せるようにしました。
背景カラーは清潔感の感じられるブルーと、恋心をイメージしたピンクの優しいカラーリングで構成しました。
ホワイトニングの案内は裏表紙のみに抑え、表面では純粋なマンガとして興味を引くようなデザインに仕上げました。
パンフレットスタンドのデザイン
歯科医院に設置するためのリーフレットスタンドは、表紙のデザインやマンガの冒頭部分を流用しながら、デザインを組み、続きが読みたくなるようなデザインにしました。
余ったスペースにはちびキャラ風の主人公たちをシールのように配置しました。
こうして、中身だけでなく表紙やスタンドまでこだわったデザインに仕上げることで、歯科での待ち時間などで目に留まり、手に取ってもらえるよう制作いたしました。
マンガパンフレットのデザイン制作のまとめ
今回は、マンガパンフレットのデザイン制作についてご紹介いたしました。
今回ご紹介した事例のように、マンガを採り入れたパンフレットは、読者に親しみやすく、自然に情報を伝える効果があります。とくに、ターゲットにあわせたシナリオやキャラクターデザインを工夫することで、訴求力を高めることができます。
JPCでは、イラストを描けるデザイナーが多数在籍しています。さまざまなタッチのイラスト制作が可能ですので、ターゲットの好みにあわせたキャラクターデザインを御提案させていただけます。
キャラクターは、マンガだけでなく広告やSNSでも活躍します。
詳しくは、下記のキャラクターマーケティングについてのページもぜひご覧ください。
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