2021.08.10
【デザインの裏側】多品番展開の製品パッケージ・デザイン制作について
今回は、大阪の大手パソコン周辺機器メーカー様よりご依頼頂いた、
デジタルカメラ用液晶保護フィルムシリーズのパッケージ制作についてご紹介します。
●製品/売り場の概要
本製品は、デジタルカメラの液晶モニタを保護する高精細・衝撃吸収・ARコート仕様の液晶保護フィルムと、さらにワレや欠けを極力抑える超強化ガラスを採用した液晶保護ガラスのシリーズです。
特筆すべきはその点数で、各カメラメーカーから発売されている主なデジカメに個別対応をしているため型番数が多く、今回は計52型番分のパッケージ制作をほぼ同時進行で行いました。
現状、量販店などの売り場では、既に多くの競合他社製品が互いに近接し合い、過密に面展開されています。
その中で、本製品が埋没することなく、新商品としてのデビュー感をもって際立った存在感を放ち、加えて、差別化ポイントとしての優れた機能を如何に効果的にアピールできるか、フォームを含め、そのためのパッケージデザインを検討します。
●パッケージデザイン制作
今回、制作にあたり最も注力したのは、シリーズを構成する個々の製品区分の手法です。
機能別(フィルム/ガラス)→ メーカー別(5社)→ 各メーカー内 機種別(数種類)
以上の流れで枝分れし、さらに個別対応品ではない「汎用」製品も複数展開されています。
個々の機能の便益訴求に加え区分の判り易さが、多くの競合品の中からの購買決定要因ともなり得ることを想定し、フロント面では、そのシリーズ内においての「統一感と区別」が、明確化されていることが重要です。
ユーザーに対して、機能 / メーカー / 機種 等、一つ一つが強調され、目的の対応機種へのスムーズなアプローチを提供できるフォーマット構築を目指しました。
初回案提出以降、レイアウト検証を重ね、各要素の構成がほぼ確定しました。
新機能+基本機能と盛り込む内容が多岐にわたるため、優先順位を検討し、キャッチコピー/アイコンなどの要素を複合的に用いて、限られたスペースであっても見やすさに配慮。
タイプごとのブランド訴求のビジュアル表現、メーカー別キーカラースペース内の文字バランス調整、また、個々の製品に対しての特化した訴求ポイント強調など、フォーム ~ 個別型番に渡って、店頭におけるユーザビリティを見据えたブラッシュアップを重ね、区分の明確化を図りながらも、バラツキを抑え、シリーズとしての統一感を保ちました。
(途中段階の提案デザイン一例)
【液晶保護フィルム】 【液晶保護ガラス】
また、今回はメインビジュアルとして、全ての製品ごとに対応するカメラ機器のイメージ画像を制作。
キーカラーや、機種名などの文字要素からだけでなく、カメラそのものの外観からも製品の判別ができるよう、視覚的な観点からの検索性向上を図りました。
●完成 (液晶保護ガラス 抜粋)
(液晶保護フィルム 抜粋)
当初のイメージどおり、個々の製品の多彩な機能を具体的に伝えるのは勿論の事、「統一感と区別」を両立させる事で、シリーズとしての「存在感」と高い「検索性」を実現し、更に「高級感&高品位感」をも兼ね備えたパッケージに仕上げる事ができました。
今後も店頭状況を踏まえた多角的な視点で、その商品にとって最善の表現手法を検討し、ユーザーとクライアント、双方に対して最良の解決策を提供できるデザインを目指していきたいと思います。
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