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2024.07.18

展示会ブースデザイン制作事例-インパクトのある3色ブースデザイン

コロナの影響で一時期開催が減っていた展示会ですが、最近は展示会への出展を再開された企業様も多いかと思います。

リアルな展示会は、来場者が実際に製品を手に取って見たり使ったりすることができるため、WEBサイトやパンフレットでは伝えられない製品の魅力を直接伝えることができるという利点があります。また、ブランドの認知度を高め、ビジネスチャンスを広げる絶好の機会となります。

そんな展示会において、ブースデザインは企業の製品やブランドイメージを印象づける重要な要素の一つです。来場者が足を止めるような集客力のあるブースデザインであれば、より多くの顧客と繋がることができ、展示会出展を成功に導くことができます。

今回のブログでは、実演ブースを取り入れた展示会ブースデザインの制作事例をご紹介いたします。クライアント様のご要望を汲み取り、解放している3方向どこから見てもインパクトのあるブースが完成しました。

展示会出展をお考えの方や、展示会ブースデザインの制作会社をお探しの方は、ぜひこの記事を最後までお読みいただき、参考にしてください。

展示会ブースデザイン制作の概要

まずは今回の展示会ブースデザイン制作プロジェクトの概要をお伝えいたします。

ご依頼主-東京/大阪の食品添加物等の研究開発・製造販売企業-

今回ご依頼いただきましたのは、大阪に本社を構える砥石メーカー様です。グラインダなどの工具に取り付け、物を切ったり、削ったり、磨いたりする研削砥石を製造・販売されています。JPCにはこれまでも展示会用のブースやカタログ等のデザインをご依頼いただいています。

ご依頼内容-ウェルディングショー出展時のブースデザイン-

今回制作のご依頼があったのは、インテックス大阪で開催された国際的なウェルディングショーへの出展に向けた展示会ブースデザインです。JPCではブースの設計・デザイン・設営を担当いたしました。

小間のサイズは4小間・6m×6mの正方形で、1辺のみ隣接する小間があり、それ以外の3辺は解放されているブースとなっていました。その分来場者から見える範囲や来場者と接する範囲が広く、どのようなブース設計にするかがポイントとなりました。

展示会ブースへのご要望-実演台設置を含む6つのご希望-

展示会ブースデザインを制作するにあたり、クライアント様より以下の6つのご希望を伺いました。

1 実際にモノを研削砥石で切ったりするための実演ブースを設けたい

切れ味などの性能をリアルに訴求できる機会として、クライアント様が過去の展示会で実施した実演台ブースを、今回の展示会でも設けたいとのことでした。

2 研削砥石をグラインダに取り付けるための組み立て台がほしい

研削砥石はメーカーが異なっても同じグラインダに取り付けられるよう互換性があるものが一般的です。クライアント様はグラインダへの「取り付けやすさ」も強みの一つとしており、展示会ブースでユーザーの方々に実際に取り付けを体験してもらい製品の機能性を知っていただく狙いがありました。

3 モニターを取り付けて映像を流したい

クライアント様は新商品のプロモーション映像を制作されており、モニターと映像を持ち込んで展示会ブースに設置したいと希望されました。

4 新製品の研削砥石を目立たせたい

今回の展示において一番の目玉となる新商品ブランドがあり、それが一番目立つようなブース設計にしたいとのことでした。配置や割合はJPCへお任せとのことでしたので、ブース設計を考えるうえで重要なポイントとなりました。

5 CDのような円盤状の研削砥石を壁一面に並べたい

これまでの展示会では、製品エリアは印刷したものを壁面に展示していたのですが、今回の展示会では実物を壁一面に展示したいと希望されました。

6 インパクトのあるブースデザインにしたい

これまでの展示会ブースは比較的シンプルなデザインだったのですが、今回の展示会ではインパクトのあるデザインブースを希望されました。

クライアント様の中で展示されたい製品や、希望が上記のように明確にありましたので、それらの意図を組みながらブースデザインに取り掛かることができました。

出来上がった展示会ブースがこちらです。次章より、デザイン設計の詳細をご紹介いたします。

展示会ブースデザイン制作のポイント

今回の展示会ブースのデザイン制作において、ポイントなる点を6点お伝えいたします。

全体のブース設計

ブース設計にあたり、まずは会場全体と小間の位置関係から動線を把握します。

展示会は来場者が入ってくる場所や各ブースの配置関係から、来場者がどのような動きで展示会をまわるかをある程度推測することができます。

今回のブースの場合、正面から見て主に左から来場者が流れてくることを想定し、1番見せたい実演台を左角に配置しました。さらに2番目に見せたい、グラインダに製品を取り付ける組み立て台を右角に配置します。3番目に見せたい研削砥石のラインアップは奥の壁面に配置し、その壁面を人の流れを考慮し少し左向けに傾けました。

会場で目を引くインパクトのあるブースデザイン

今回のブースで特徴となるのは、三角形のモチーフです。

手前に設置した二つの壁面はインパクトを与える形状として三角形にしました。他でもあまり例を見ない珍しい形状です。その三角型の端と端を合わせてできた正面の入口もまた三角形となり、正面から見た際に左右の色の異なりと中央の奥行で印象に残るエントランスとなりました。

左右の壁面は、ただブースを区切るだけでなくそれぞれの役割があります。

左壁面は、その手前にある実演台から後方に飛び出る火花を防ぐ役目を担います。

右壁面は、新製品をアピールするビジュアルを全面に推し出すことと、目立つ位置にモニターを設置するための役目を担います。

それぞれの壁面の上部には社名ロゴ、下部にはイメージビジュアルが印刷された壁紙が貼られ、ブースの特徴的な外観を形作っています。

製品実演ブースのポイント

クライアント様のご希望の一つである実演ブースは、正面から見て左角に配置しました。

研削砥石を使って金物等を実際に切るため、その時に出る火花を防ぐことができるように難燃性アクリル板で防護フードを作り、設置しています。

さらに台の天面にはパンチングメタルを使い、削りカス等が天板から下に落ちるように工夫されています。

このパンチングメタルの穴で万力を固定することもできるように、穴のスパンも計算されています。

台の下には集塵機があり、台の天面のダストフードとつながっていて削りカス等を吸い込むようになっており、クライアント様のブースが削りカス等で散らかった印象にならないよう意識しました。

取り付け体験台のポイント

クライアント様のご希望の一つである製品取り付けが体験できる組み立て台は、正面から見て右角に配置しました。

製品である砥石をお客様が実際に触ったり、工具に取り付けてみたりすることができる台です。WEBサイトや映像だけではわからない、リアルな製品を感じられる機会となり、製品購入にも直結します。

組み立て台は2段となっており、何もしていない時は製品が展示できるようになっています。

取り付け台には、新製品のロゴをデザインし、右角全体を新製品のビジュアルイメージで統一しています。これは以前この新製品にイメージビジュアルが無かったためJPCにご依頼いただいたもので、商品名をイメージした蜘蛛の巣がテーマになっています。元々はより蜘蛛の巣に近いビジュアルで、カラーもグリーンやブルーを提案していたのですが、ブラッシュアップを重ね、蜘蛛の巣から連想する”WEB”に近いビジュアルに落ち着きました。カラーはコーポレートロゴと同じく赤をあしらい、結果目立つ色となって今回の展示会でも目を引くビジュアルになったかと思います。

製品一覧展示のポイント

奥の壁面は、円盤状の研削砥石を壁一面に展示するスペースとしました。

製品は大きさや用途が異なるため、来場者が目的に合う製品を見れるように「切る」「削る」「磨く」の3つに分類することをご提案しました。さらにビジュアル的に分かりやすくするため、それぞれの分類に色を設定しました。

コーポレートカラーである黒 (切る)と白(削る)、それに赤(磨く)を足して3つの色を決め、それを強調するデザインとするために小間を縦に3等分し、それぞれの色を配色しました。

カーペットや壁面、什器もその配色にすることで色分けによる商品カテゴリの分かりやすさを視覚的に強調しながら、ブース全体としてのインパクトを演出しています。

壁面に実物の研削砥石を展示する方法としては、ダボピンを壁面に取り付け、それに研削砥石を引っ掛けて展示しました。ダボピンは普通、可動式の棚板を固定する為の部品ですが、安価で取付けやすく種類も豊富なので、今回の展示に合うタイプを選び使用しました。

展示会ブースデザインの完成

完成したブースはこちらです。設計図やパースで考えた通りに出来上がりました。

三角の壁面と3色に分けられたカラーリングのブースは周りと比べても一際個性的なデザインで、注目度は高かったように思います。

来場者様にとっても、展示製品である研削砥石が大きく分けて3種類であることが分かりやすく、自分の気になる製品にアプローチしやすくなっていました。

壁面に展示された研削砥石は、ダボピンに引っ掛けてあるだけなので手に取りやすく、すぐに元に戻せるので、クライアント様のご希望に沿いながら来場者にじっくりと見ていただける良い展示方法だったと思います。

必要な機能や製品の整理を実現した「インパクトのあるデザインのブース」が出来上がり、クライアントにも喜んでいただきました。

展示会ブース設計で意識したいこと

一般的に展示会のブースを設計するときに意識したいポイントを3点ご紹介いたします。

リアルなコミュニケーションが取れる機会を最大限生かす

展示会の良さは、自社の顧客となりうる方々と直接コミュニケーションが取れることです。直接自社のことをPRできる営業活動の場としてはもちろん、実物がある製品を扱う企業様にとっては、製品を直接見て・触っていただける絶好のチャンスとなります。WEBサイトや映像、パンフレットでは伝えることのできない製品の機能性や使い心地をリアルに知っていただくことは、受注率アップにも大きく貢献します。製品を展示するだけでなく、体験できるブースを作ったり、商品サンプルをプレゼントしたりなど、よりお客様に充実した時間を過ごしていただける工夫を盛り込んでみましょう。

通路近くに興味を引きたい製品や展示を配置する

展示会には多くのブースがあり、どのブースも来場者が足を止めてくれるよう工夫をしています。しかし来場者はなかなかブースの奥まで入ってくることはありません。今回の展示ブースのように、通路近くに実演台や取り付け台を配置したり、一番推し出したい新製品を配置したりすることで、来場者がブース内に入らずとも興味を持ってブースを見ていただくことに繋がります。

一目で展示している分類が分かるブース設計にする

展示会には、製品ラインナップをできるだけ多く展示したいものです。今回のクライアント様のように、用途が異なる製品を一つのブースに並べる場合、すべてを並列に展示するブースデザインにすると見た目は良くても来場者にとっては分かりにくい展示となってしまいます。全体デザインの統一を意識しシンプル過ぎるブースを作ると製品同士の違いが汲み取りにくくなってしまうため、背景カラーを変えたり、ジャンルごとに展示台を変えたりするなど、遠目で見てもカテゴリの区別が分かるようなブースデザインが望ましいでしょう。

展示会ブースデザイン制作のまとめ

今回のプロジェクトでは、4小間ブースにおける展示会ブースデザイン制作を行いました。

クライアント様の具体的な要望に応じたブース設計を行い、来場者が興味を持ちやすいデザインの工夫と、製品を直接体験できるスペースによって、注目を集めるブースが実現しました。

その他の展示会ブース制作事例は、こちらをご覧下さい。

JPCでは、今回のような展示会ブースデザインをはじめ、展示会で活用するリーフレット制作や映像制作も承っております。まずは問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい。

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