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2025.03.13

紙什器デザイン制作 -リボード素材を活用した店頭ディスプレイ

今回は、京都に本社を構えるヘルスケア関連企業様よりご依頼いただきました、店頭ディスプレイ用紙什器のデザイン制作についてご紹介します。

店頭ディスプレイの1つ、紙什器。最大のメリットは、軽量で組み立てやすいことです。木製や金属製の什器に比べて運搬や設置が簡単で、レイアウト変更にも柔軟に対応できます。さらに、デザインの自由度が高く、ブランドの世界観を表現しやすい点もポイントです。リサイクル可能な素材を使用すれば環境にやさしい広告づくりに取り組めることも、企業様にとって魅力なのではないでしょうか。

本記事では、店頭での製品体験を提供する紙什器のデザイン制作についてご紹介します。お客様の理想のイメージをもとに、強度やデザイン面も考慮して、エコな素材“リボード”を採用いたしました。店頭での体験型展示をお考えの企業様や、什器デザイン制作会社を探されている企業様の参考になれば幸いです。

紙什器デザイン制作の概要

まず、今回の紙什器制作の概要について、ご紹介いたします。

ご依頼主-京都のヘルスケア企業様-

今回の案件は、京都に本社を置く、ヘルスケア関連の企業様からご依頼いただきました。この企業様は、多くのアスリートにも愛用されているボディケアアイテムをはじめ、体の健康に着目したアイテムを幅広く製造販売されています。JPCとは、長いお付き合いがあり、各種広告やチラシ、カタログをはじめ、Webサイトや映像、バナー、そして店頭ディスプレイまで幅広い販促物をお任せいただいております。

ご依頼内容-電化製品の体感用ディスプレイ-

今回は、店頭に設置する電化製品の体感用ブースディスプレイ什器をご依頼いただきました。クライアント様が製品を体感できる専用ショップをオープンされることになり、そのうちの1つの製品を展示するための什器となります。

什器制作時のポイント-低コストで強度のある素材の使用-

クライアント様のご要望として、低コスト一定の強度もある縦長の什器を希望されていました。さらに設置スペースが小さく、かつ制作時にはどこに置かれるか未確定だったこともあり、省スペースで設置できて移動もしやすい素材を検討する必要がありました。また、細く縦長の什器でも店内で目立つように、製品とのバランスを考えつつインパクトのあるデザインもポイントとなりました。

紙什器のデザイン制作の流れ

この章では、紙什器のデザイン制作の流れについてご紹介します。クライアント様のご要望をもとに素材選定から什器設計、デザイン制作までワンストップで行いました。次節より詳しくお伝えします。

初回オリエンテーション

初めにクライアント様のイメージをヒアリングしました。什器制作では、設置スペース、製品の設置点数、コスト感、ビジュアル、形状などを最初にすり合わせておくことが大切です。

対象製品は手の平サイズの円状で、縦長の什器に複数設置して、体感ポイントに立った利用者が光を浴びることでリラックスできるという企画でした。体感ブースはコンパクトに、しかし店内で目立つようなデザインを希望されたほか、利用者が近づく機会も多いためある程度の素材の強度が必要とされました。

クライアント様のイメージを元に、什器とデザインでどのような体験をご提供できるのか、一度持ち帰って素材からご提案することにいたしました。

什器の素材選定 -リボード素材

クライアント様からいただいた簡単なスケッチを基に、紙什器の提案を進めていきます。
具体的なイメージとしては、棒状の細長い什器に丸い形の製品が縦に複数並んでいました。この什器を複数並べたエリアの中央に円形のフロアマットを配置し、そこに人が立ち製品の効果を体験するという構想でした。

まず、什器の素材選定を行います。
クライアント様はスチール製をイメージされているようでしたが、弊社にて紙製のリボードを使用する方が適していると判断しご提案いたしました。その理由は以下の3つです。

1. 使用状況に応じた強度
今回のケースの什器に求められる強度は、スチール製ではなくリボードでも十分と判断しました。

2. コストと加工性
スチール製はコストが高く、溶接などの加工に手間がかかります。一方、リボードはダイレクト印刷が可能で、カットも機械で自動化でき、加工時間の大幅な短縮が可能です。デザインの自由度が高いという特徴もあります。

3. 軽量性と輸送効率
リボードは軽量であるため、店頭で扱いやすく、配送コストも抑えられます。

社内での検討を経て、今回はリボードを使用することに決定しました。

什器設計

    素材を決めた後、什器自体の設計に取り掛かりました。
    設計について「形状」「製品取り付け」「フロアマット」3つの点でご紹介します。

    ●什器形状
    形状は縦長の棒状と決まっていたので、長方形の箱型什器を作成しました。細い紙什器はぶつかった際に倒れてしまう恐れがあり、安定性を高めるために底部を広めの板で補強しました。また、底部に重りを入れられる仕様として、さらに安全性を確保いたしました。

    ●製品の取り付け方
    今回はディスプレイ製品が電化製品というのもあり、通常の製品ディスプレイと異なり電源コードの配置も考える必要がありました。そこで設計では製品の電源コードが目立たないよう、什器表面に丸い穴を設け、裏側に隙間ができるように当て板を取り付けました。コードはその隙間を通す構造として、当て板と製品を面ファスナーで固定することで、容易に取り外しができる設計としました。この工夫により、製品が什器に一体化したような洗練された外観を実現しました。

    ●フロアマット
    製品体験を誘導する丸いフロアマットは、ビジュアル加工のできるタイプを選択しました。最終的に完成予想図としてイメージパースを作成し、クライアント様にご提案しました。

    ホワイトダミー作成

    設計イメージのご提案書に対し、クライアント様からは概ね問題ないとの評価をいただきました。
    その後、実際の制作を見据えて図面のブラッシュアップを行いました。具体的には、取り付ける製品の数の変更、什器の高さ調整や、メンテナンス用に一部パネルを取り外し可能な構造に変更するなどの改良を加えました。

    図面の調整が完了した段階で、サンプルとしてホワイトダミーと配送用の箱を同時に制作します。完成したサンプルをクライアント様に確認していただき、什器本体および配送用の箱の仕様が正式に決定しました。

    紙什器デザインから完成まで

    形状が決定したら、什器に印刷するデザインを進めていきます。
    今回は設置する製品が赤い光を発するものであったため、あえて中央部分は光が強調されるように暗めのトーンをあしらいました。一方で視覚に入りやすい什器の上部分は、製品コンセプトでもある「光」をイメージさせるようなデザインを施しています。

    全体的に、クライアント様がこの製品を提供されているレンタルサービスの販促物と雰囲気を合わせるために温かみのある色を採用しました。

    また、実際に光を浴びた際に身体の筋肉がほぐれたことを確認できるように、前屈用のメモリをデザインに組み込みました。
    ただ単にメモリをつけるのではなく、光のグラデーション風デザインにしたことで、POPな雰囲気が足され全体のワンポイントになったと思います。

    店頭に設置される、最終の完成イメージはこちらです。

    ビジュアルデザインが決定した後は、デザインデータをリボード加工工場に送付しました。工場でリボードに直接ビジュアルを印刷し、カットされたリボードを組み立てて製品を取り付けることで什器が完成します。
    完成した什器は配送用の箱に梱包された状態で弊社に届き、しっかりと最終確認を行いました。
    什器は通常の紙の印刷とは異なるため、ホワイトダミーで確認を行ったり、実際にデザイナー側で組み立てたりとチェックを行うことで、不備が無いかを確認し納品しております。

    JPCが什器制作で選ばれる理由

    JPCではさまざまな業種の企業様より、什器やディスプレイツールなどのデザイン制作をご依頼いただいております。什器制作会社としてJPCが選ばれる理由を3つご紹介します。

    3Dパースで完成イメージを共有

    紙什器は立体的な広告である分、仕上がりが想像しにくいところがあります。JPCでは経験豊富な設計担当とグラフィックデザイナーがタッグを組み、ヒアリング内容をもとに設計図面を3D に起こします。そのため完成イメージの認識を互いに共有しながら進めることが可能です。

    低価格な什器制作を実現

    通常印刷とは異なる什器制作ですが、JPCは独自のサプライチェーンを構築し、より低コストの什器制作を実現しています。ベーシックな紙什器のほか、オリジナルの什器も制作可能です。卓上ディスプレイなどは、1つからでもCAD・プロッターマシーンにて設計図に従いスピーディにサンプルを作成いたします。

    経験豊富なデザイナーが多数在籍

    JPCには多くのデザイナーが在籍しており、得意なテイストもさまざまです。年間に数多くのクライアント様からグラフィック制作をご依頼いただいており、豊富な実績に基づいて集客できる売場作りに貢献いたします。店頭で目をひくデザインはもちろん、展示する製品の特徴を踏まえた機能性のある什器を実現します。

    紙什器デザイン制作のまとめ

    今回は、製品体感用ショップに設置する、紙什器のデザイン制作についてご紹介いたしました。

    エコ素材リボードを使用したことで、コストを下げながら実用性も高い紙什器を制作できました。製品の特徴である「光ケア」を目立たせるデザインで、店頭でのインパクト性もしっかりと押さえられたと思います。また、縦長の什器ということで、実際の展示時に倒れたりしないよう補強を施すなど、安全性も確保しています。什器デザインでは、デザイン性はもちろんのこと、実際に展示される際の耐久性や機能性も考慮することが大切です。

    JPCでは、経験豊富なデザイナーがニーズに合う什器デザイン・設計を行います。ターゲットに刺さるデザインと合わせて、ディスプレイしたい製品のサイズ、点数、売り場スペースなどもふまえた魅力的な什器をご提案いたします。
    京都を中心に、大阪、神戸のお客様はもちろん、関東のお客様は東京営業所もございますので、広告制作をお考えの企業様は、まずはお気軽にご相談ください。

    紙什器のデザイン制作ついて詳しくは、下記のページもご覧ください。
    紙什器のデザイン制作について

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