2019.09.30
タイトルムービーの歴史
タイトルムービーとは、映画やテレビ番組の中で、題名や配役、制作スタッフなどの情報が入っている映像のことをいいます。
これらの映像は、本編の冒頭に流れることもあれば最後に流れることもあります。(映画のエンドクレジットとはまた別) 個性的な画作りで、本編の印象を簡潔に伝えるこれらの映像、今では専門の制作スタッフがいて一般的なものですが、映像ジャンルとして確立されるまでには、それなりの歴史がありました。
映画史上でタイトルムービーという分野を最初に確立したと言われるのがソール・バスです。 1950年代にグラフィックデザイナーとして活躍していたバスは、映画ポスターデザインの延長としてタイトルムービーを始め、ビリー・ワイルダーやヒッチコック、スタンリー・キューブリックなどの作品に携わります。 わたしたち日本人にとっては「ミノルタ」や「紀文」など企業ロゴのデザイナーとしての方が馴染み深いかもしれません。
そしてこのソール・バスのアナログなセンスを、デジタルで現代的ににアレンジしたのがカイル・クーパーでしょう。 やはりグラフィックデザインを学んでいたクーパーは、映画「Seven」のタイトルムービーで有名になり、「スパイダーマン」や「アベンジャーズ」など錚々たるハリウッド映画の作品に関わります。
このカイル・クーパーの活躍した時期は、ちょうど私たちのような映像制作業者がPCを使ってモーショングラフィックスを作ることが可能になった時期と重なっており、大いに参考にさせてもらっていました。
なので、上記二人のアーチストは“モーショングラフィックスの父”と言ってもいいかもしれません。
これからも、東京・大阪・京都を中心に展開する私たちJPCも、色々な作品にインスピレーショを得ながら映像制作に励んでいきたいものです。