2024.12.26
インタビュー動画の作り方を解説!撮影・制作のコツやメリット・事例も紹介
リアルなメッセージや感情に訴えるメッセージを伝える手法として、「インタビュー動画」は非常に効果的です。そのため、訴求内容や視聴ターゲットを問わず、採用活動や商品紹介などのさまざまな場面で活用されています。
しかし、「インタビュー」に特化した動画となるため、他ジャンルの動画と比べると単調になりやすいという課題も。視聴者を惹きつけ、動画を最後まで見てもらうためには、構成や演出に工夫が必要です。
この記事では、インタビュー動画を撮影・制作する際に押さえておくべきコツについて解説します。制作のメリットや実際の制作事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
インタビュー動画とは
「特定の人物が自らの口で語る形式」の動画は、一般的にインタビュー動画と呼ばれています。
顧客が口コミを語る動画や社員が商品開発秘話を語る動画、経営者がビジョンを語る動画など、その種類は多岐にわたり、商品の魅力やサービスの価値を視覚的、かつ感情的に伝える手段として効果的です。
インタビュアーとインタビュイー
取材する側をインタビュアー (interviewer)、取材される側をインタビュイー(interviewee)と呼ぶ。
インタビュー動画を制作するメリット
インタビュー動画を制作するメリットとしては、主に次の3点が挙げられます。
- 視聴者に親近感を与えやすい
- 情報を信頼してもらいやすい
- 感情に訴えやすい
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
視聴者に親近感を与えやすい
インタビュー対象を視聴ターゲットと同じ、または似た属性の方にすると、親近感を持ってもらいやすくなります。主婦がターゲットの場合は主婦を、営業マンがターゲットの場合は営業マンを動画の中に登場させることで、視聴者との距離感を縮める効果が期待できます。
類似性の法則
自分と共通点のある人には親近感を抱くという心理学の法則。初対面の人と距離を縮めるときにも有効だとされている。
たとえば、「家事負担を楽にする商品」をテーマにした動画で、実際にその商品を使用している「共働き家庭の女性」が体験談を語るインタビュー動画を例に考えてみましょう。この場合、視聴ターゲットが同じく共働き家庭の女性であれば、視聴者は「自分と同じ立場の人が使っている」と感じるでしょう。
その結果、心理的な距離感が縮まるため共感を得やすくなり、動画の内容に集中してもらえる可能性が高まります。
情報を信頼してもらいやすい
サービス紹介動画や商品紹介動画は、基本的に企業目線側で制作されることが一般的。しかし、こうしたプロモーション動画は、「よい情報しか伝えてないのではないか」と疑念を抱かれる可能性もあります。
一方、インタビュー動画では、具体的な人物が自身の経験や意見を語る形式となっています。あえてインタビュイーの主観を重視することで、視聴者にリアルな声として受け取ってもらえるため、動画の内容に対する信頼感が高まりやすくなります。
また、インタビュー動画は一種の「口コミ」としての役割も果たすため、視聴者の共感を呼び、購買意欲の向上につながる効果も期待できるでしょう。
感情に訴えやすい
インタビュイーが自らの口で語ることで、視聴者の感情に訴えやすいことも、インタビュー動画ならではのメリットです。
商品紹介動画を例に考えてみましょう。企業側の視点で機能やメリットなどを紹介する方法も有効ですが、利用者自身が「この商品には本当に助けられています」などと熱意を込めて語る動画を見れば、視聴者の心はより動きやすくなります。
また、採用動画では、経営者自らが「このような人材と一緒に働きたい」と熱量を持って語ることで、企業の想いや価値観をリアルに伝えられるため、視聴ターゲットである求職者に強い印象を与えられるでしょう。
エモーショナルな手法を取り入れ、視聴者を引きつけたいと考える企業にとって、インタビュー動画は特におすすめの手段です。
インタビュー動画の活用シーン
インタビュー動画の活用シーンは非常に幅広いですが、とくに次のような場面で効果を発揮します。
- 商品紹介・サービス紹介
- 採用・リクルート
- IR
それぞれの活用シーンについて、具体的に見ていきましょう。
商品紹介・サービス紹介
商品紹介やサービス紹介でのインタビュー動画の活用方法には、大きく分けて2パターンがあります。
一つ目は顧客へのインタビューです。先述したとおり顧客に実体験を語ってもらうことで、口コミ効果が期待できます。商品やサービスのよさをリアルな言葉で伝えることで、視聴者の心に響きやすくなるため、購買意欲を高められるでしょう。
二つ目は開発者など、企業側の人物にインタビューする方法です。「開発秘話」や「こだわり」について主観的に語ってもらうことで、ブランディング効果が期待できます。また、作り手の想いや努力が視覚化されるため、信頼感を高めやすいというメリットもあります。
関連記事:サービス紹介動画の作り方とは?映像制作事例や押さえるべきコツも紹介
採用・リクルート
採用やリクルート目的でインタビュー動画を活用する方法にも、大きく分けて2パターンがあります。
一つ目は、先輩社員を登場させる方法。「入社の決め手」「入社してよかったと感じたこと」などを率直に語ってもらうことで、同じ境遇にいる求職者の共感を得やすくなります。具体的な経験談は、視聴者の不安を解消し、応募意欲を高めるきっかけとなるでしょう。
二つ目は、代表者(経営者)を登場させる方法。経営者の視点から「求める人物像」や「今後のビジネス展開」を語ることで、会社のビジョンに共感する人材を引きつける効果があります。この手法では、経営者の考えや熱意を直接伝えられるため、求心力を高める手段としても有効です。
IR
IRの場面では、経営者のインタビュー動画が活用されるケースが多く見られます。「中長期経営計画」や「今後の展望」などのテーマは、経営者自身が語ることでより高い説得力を持たせられます。
また、この形式は投資家と対話する姿勢を示す手段としても有効です。経営者の考えや熱意を直接伝えられるため、企業に対する信頼感や期待感を高める効果が期待できるでしょう。
インタビュー動画を撮影・制作するときに意識すべき4つのコツ
インタビュー動画を制作することには多くのメリットがありますが、その効果を最大限に発揮するためには、次の4つのコツを意識しなければなりません。
- 目的・ターゲットを明確にする
- 撮影場所にこだわる
- 話し方や表情を意識する
- 複数アングルで撮影する
それぞれのコツについて、詳しく解説します。
1.目的・ターゲットを明確にする
インタビュー動画を制作する際は、目的とターゲットを明確にすることが重要です。
目的が曖昧だとインタビュー項目が定まらず、内容が散漫になる可能性があります。インタビュー動画の特長である「主観的な訴求力」を活かすためにも、語られる内容には明確な軸が必要です。軸がないままだと、視聴者が内容を理解しにくくなるでしょう。
また、インタビュー動画のメリットの一つに、ターゲットに似た属性の人物を登場させることで、視聴者に親近感を与えられるというものがありますが、このターゲットが明確でなければ、誰にインタビューをすべきかを決められません。
企画段階で目的とターゲットを明確にし、それをもとにインタビュー項目やインタビュー対象を決めていきましょう。
2.撮影場所にこだわる
インタビュー動画を制作する際は、内容にあわせて撮影場所を工夫することも重要です。適切な場所を選ぶことで、視聴者により深い印象を与えられるでしょう。
たとえば顧客にインタビューする場合、自宅風のセットで撮影すると、視聴者は自分の生活と重ね合わせやすくなるため、より親近感を持ってもらいやすくなります。
商品開発者などにインタビューする場合は、開発現場で撮影し、商品を背景に映すことで臨場感を演出できます。採用目的のインタビュー動画であれば、社内デスクや会議室を活用することで、リアルな会社の雰囲気を伝えられるでしょう。
一方、インタビュイーにフォーカスしたい場合は、白ホリスタジオ(真っ白な背景のスタジオ)で簡易的な対談セットを用意するのも効果的。背景がシンプルな分、話す内容や表情に注目が集まりやすくなります。
一口にインタビュー動画といっても、このように撮影場所を変えるだけで、動画の印象も大きく変わります。どのような場所で撮影すべきか迷った場合は、インタビュー動画の制作実績が豊富で、撮影スタジオを保有している映像制作会社に相談することをおすすめします。
JPCは、東京と京都に白ホリスタジオを完備。全国へのロケ撮影にも対応しております。お気軽にご相談ください。
3.話し方や表情を意識する
インタビュー動画に出演するとなると、ほとんどの方は緊張してしまうでしょう。緊張すると表情が堅くなり、話すスピードも速くなってしまいがちです。
しかし、この状態では視聴者によくない印象を与えてしまう可能性も。インタビュー動画を撮影する際は、話し方や表情に気を配ることが大切です。軽い雑談や簡単なリハーサルを行い、撮影前に出演者の緊張をほぐす工夫をするとよいでしょう。
4.複数アングルで撮影する
インタビュイーだけが登場する動画では、映像が単調になりがちです。このような場合、視聴者の集中力が切れ、最後まで見てもらえない可能性があります。
視聴を飽きさせないためには、複数のアングルで撮影し、後からカット割りできるようにしておくといいでしょう。アングルが切り替わるだけで映像に動きが生まれるため、メリハリがつきやすく、視聴者の目を引きつけやすくなります。
また、複数のアングルを活用することで、インタビュー動画がよりプロフェッショナルな仕上がりになることも大きなメリットだといえるでしょう。
インタビュー動画の制作はプロの映像制作会社に依頼すべき
インタビュー動画は、インタビュアーとインタビュイーさえいれば撮影できるため、簡単に制作できると思う方もいるかもしれません。たしかに、クオリティにこだわらないのであれば、社内で対応することも可能でしょう。
しかし、視聴者が見やすい、訴求力の高いインタビュー動画を作るためには、スタジオの手配や複数アングルでの撮影が可能なカメラ、高音質のマイクの用意など、さまざまな準備が必要になります。
こういった点に配慮し、ハイクオリティで効果的なインタビュー動画を制作するためには、実績豊富なプロの映像制作会社に依頼すると安心です。
インタビュー動画の作り方
それでは、映像制作会社に依頼した場合のインタビュー動画の作り方をご紹介します。おおまかな制作の流れは次のとおりです。
- 企画・シナリオ作成
- 撮影
- 編集
それぞれの工程について、詳しく解説していきます。
1.企画・シナリオ作成
企画段階では、まずはインタビュー動画を制作する目的とターゲットを明確にしましょう。これらが定まったらインタビュイーを選定し、どのような項目を尋ねるのかを考慮しながらシナリオを作成します。
質問を設計する際は、回答が「はい」「いいえ」で終わってしまう形式にしないことがポイント。インタビュー動画としての強みを活かすためには、インタビュイーが自由に自分の考えを表現できるオープンクエスチョンを用意することが大切です。
また、質問項目は事前にインタビュイーに共有しておくと安心です。簡単なリハーサルなどを実施しておくと、撮影がスムーズに進みやすくなります。
2.撮影
撮影については、映像制作会社に一任することが一般的でしょう。ただし、社内で撮影を行う場合は、関係部署と事前にスケジュールを調整しておくことが重要です。
撮影当日はいきなり撮影を開始するのではなく、まずはインタビュアーとインタビュイーでラフな会話を交わしてみてください。お互いに緊張をほぐせれば、自然な雰囲気の映像を撮影できるでしょう。
3.編集
編集工程についても、映像制作会社に任せることができます。同じ映像素材であっても、BGMやテロップの使い方によって動画の雰囲気は大きく変わるため、あらかじめ希望するイメージを具体的に伝えておきましょう。
インタビュー動画の制作事例
最後に、JPCが制作したインタビュー動画の事例をご紹介します。さまざまなインタビュー対象や用途に応じた事例を取り上げていますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 経営者へのインタビュー動画【IR向け】
- 経営者へのインタビュー動画【社内外向け】
- 社員へのインタビュー動画【採用向け】
- 導入事例のインタビュー動画【BtoB製品紹介】
- 商品利用者のインタビュー動画【BtoC製品紹介】
経営者へのインタビュー動画【IR向け】
こちらのインタビュー動画では、CEO自らが「今後の注力事業」や「新体制」について熱量を持って語り、個人投資家が求める情報を的確に届けています。
撮影は社内で行い、IR担当者がインタビュアーとして登場。CEOの生の声を通じて、信頼感と訴求力を高める構成となっています。
動画は前編・後編の全20分にわたる長尺ながら、5台のカメラを駆使した複数アングルの映像と、モーショングラフィックスやテロップを活用した編集により、視聴者を飽きさせない作りになっていることがポイントです。
JPCでは、撮影から映像編集、グラフィック作成、さらにYouTube広告出稿までワンストップで対応。高品質で効果的なプロモーション動画に仕上げています。
経営者へのインタビュー動画【社内外向け】
こちらの動画は、経営者へのインタビューを通じて、社内外に会社理念を伝えています。IR用とは異なり、企業の価値観やビジョンを強く打ち出す構成となっています。
予算が決まっていたため、撮影はカメラマン1名とアシスタント2名という最小限の人員で実施。それでも、スライドの挿入やBGMの緩急を活用し、映像全体にメリハリを持たせることで、視聴者を惹きつける工夫を加えています。
企画構成はクライアントとJPCが共同で行い、撮影・グラフィック制作・編集までをJPCがワンストップで対応しました。限られた予算内でも高品質な映像を実現できるノウハウがあることが、JPCの強みです。
社員へのインタビュー動画【採用向け】
この動画は、新卒採用者をターゲットにしたインタビュー形式の会社紹介動画です。
単なる情報提供ではなく、インタビュー要素を取り入れることで、学生が働く姿をリアルにイメージしやすい内容に仕上げています。
先輩社員が質問に答える形式を採用し、学生が直接話を聞いているような感覚を演出。親近感を抱きやすい構成がポイントです。また、社内撮影ではマイクロドローンを使用し、臨場感のある映像を実現しています。
企画から撮影・編集まで、JPCがワンストップで対応。視聴者に強い印象を与える採用動画を、クライアントのニーズにあわせて制作しました。
導入事例のインタビュー動画【BtoB製品紹介】
こちらは、BtoB製品の導入事例を紹介することを目的としたインタビュー動画です。
BtoB業態においても、インタビュー動画を活用することで、視聴者に具体的なイメージを持たせることが可能です。また、インタビュー対象企業と似た課題を抱える企業には、親近感を与えやすく、製品導入を検討するきっかけとなる効果が期待できます。
JPCでは、こうしたインタビュー動画の企画から撮影、編集までワンストップで対応。BtoBのプロモーションに最適な映像を提案・制作しています。
商品利用者のインタビュー動画【BtoC製品紹介】
こちらは、商品利用者の声を紹介するインタビュー動画の王道スタイルで制作しました。
商品を愛用している有名人を起用することで、視聴者にリアルな口コミとして受け取ってもらえる構成となっています。
特に、商品やサービスのプロモーション動画を検討している方にとって、こうした形式は参考になるのではないでしょうか。動画では、視聴者が共感しやすい言葉とともに、商品の魅力を効果的に伝えています。
企画から撮影、編集、グラフィック処理、オーサリングまで、すべてJPCがワンストップで対応しました。撮影にはHDSLR(一眼ムービー)を使用し、Webサイト用のスチール素材を同時撮影することでコストダウンを実現しています。
まとめ
視聴者の感情に訴求できるインタビュー動画は、商品紹介やサービス紹介(BtoB・BtoC)だけでなく、採用・リクルート、IRなど、幅広いシーンで活用されています。
また、スライドやモーショングラフィックス、BGMなどを工夫することで、費用を抑えながらもメリハリのあるコンテンツに仕上げられることも特徴です。ただし、視聴者を引きつけるためには、高い撮影・編集技術が必要に。効果的なインタビュー動画を制作するためには、実績が豊富な映像制作会社に依頼することをおすすめします。
JPCはインタビュー動画の制作実績が豊富にあり、自社の撮影スタジオを完備。ロケ撮影にも対応しており、Webサイト用のスチール撮影もあわせて行えます。視聴者に響くインタビュー動画の制作をご希望の方は、ぜひお気軽にお問合せください。