2024.08.23
1分動画の制作をフリーランスに依頼する相場は?費用を抑えるコツも解説
動画マーケティングの一環として「1分動画」の活用を検討している方もいるのではないでしょうか。1分程度の動画であれば社内で制作するケースもあるかもしれませんが、制作会社やフリーランスに外注するのが一般的でしょう。
この記事では、1分動画の制作をフリーランスに依頼する場合の費用相場や制作費用を抑えるコツ、依頼時の注意点について解説します。1分動画の制作で失敗したくない方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1分動画とは?
1分動画に明確な定義はありませんが、おおむね1分程度で構成されたコンテンツが1分動画と呼ばれています。ショート動画の一種ともいえるでしょう。
YouTubeショートは最大60秒、Instagramリールは最大90秒の動画素材を投稿できるため、1分動画が活用されやすい媒体です。TikTokは最大10分までの動画を投稿できますが、15秒〜60秒程度の動画が数多く投稿されています。
もちろん、会社紹介や商品紹介、インタビューなどを60秒程度にまとめたコンテンツも1分動画の一種です。YouTube広告をはじめとした動画広告用に、1分程度の動画を作ることもあります。
ジャンルや用途を問わず、60秒程度で構成された動画であれば「1分動画」といって差し支えないでしょう。
1分動画の制作をフリーランスに依頼した場合の費用相場
ジャンルや活用場面によって、フリーランスに1分動画制作を依頼する費用相場は異なります。よくある1分動画の制作事例は次の4パターンです。
種類 | 相場 | 概要 |
---|---|---|
YouTube向け動画 | 1万円~数十万円 | コンテンツの幅が広く価格に差が出やすい |
CG・アニメーション動画 | 30万円~100万円 | 使用する技術によって相場が変わる |
企業紹介動画 | 10万円~ | 編集のみを委託するケースが多い |
商品・サービス紹介動画 | 10万円~ | フリーランスによって 対応できる商材ジャンルは異なる |
それぞれの特徴や使用技術について紹介します。
YouTube向け動画の費用相場
YouTubeショート向けに単純なコンテンツを量産するのであれば、1本あたりの制作費を1万円程度に抑えることも可能です。
一方、YouTube広告に使用する動画の場合はある程度のクオリティが求められるため、最低でも30万円〜50万円程度の予算を見込んでおいた方がいいでしょう。
CG・アニメーション動画の費用相場
CG・アニメーションを用いた動画は、使用する技術によって相場が変わります。
単純なモーショングラフィックスのみを使用した動画、もしくはスライドショー形式の動画であれば費用を抑えやすく、10万円程度で制作してくれるフリーランスもいるでしょう。
モーショングラフィックス
ロゴやテキストなどのグラフィックスを動かす、アニメーション技術の一つ。
一方、キャラクターが登場したり3DCGを用いたりする動画は高度な技術が必要なため、フリーランスへの依頼であっても数十万円〜100万円程度かかるケースもあります。
企業紹介動画の費用相場
1分程度の企業紹介動画であれば、10万円程度からフリーランスへ依頼可能です。しかし、この場合は編集しか対応してもらえないことがほとんどであるため、企画や構成、撮影は自社で対応しなければなりません。
企画構成や撮影、映像編集までをすべて行ってくれるフリーランスを探すのは難しいですが、まとめて依頼する場合、30万円程度は予算を確保しておきましょう。
商品・サービス紹介動画の費用相場
商品・サービス紹介動画についても、編集のみを委託するのであれば10万円程度で依頼可能です。
しかし、BtoB商材の紹介動画を制作する場合、業界や商品についての知見がまったくないフリーランスに依頼すると、イメージやコンセプトとかけ離れた動画になってしまう可能性も。依頼時には、業界や商品についての知見があるかどうかを確認しておきましょう、
1分動画の作業内訳
ここまで言及したとおり、どこまでの作業を委託するのかによってフリーランスへの依頼費用が変わります。1分動画制作における主な作業の内訳は次のとおりです。
- 企画構成・シナリオ作成
- 撮影
- 編集
フリーランスからの見積もりが適正な価格かどうかを判断するためにも、それぞれの工程でどういった作業を行うのかを把握しておきましょう。
企画構成・シナリオ作成
1分動画をどのようなコンテンツにするかを決めるのが企画構成(シナリオ作成)です。見積もりではディレクション費、企画構成費などとされることもあります。
配信媒体や動画制作の目的によって効果的な動画構成は異なるため、動画マーケティングで成果を出したいのであれば企画構成にこだわることが重要です。
しかし、フリーランスが必ずしも企画構成に対応しているとは限らないため、依頼前に確認してみてください。効果を得られる1分動画を制作したい場合は、マーケティングの専門部署などを有する映像制作会社に依頼することをおすすめします。
撮影
撮影と一口にいっても下記のようなさまざまな業務が存在します。
- 撮影
- ロケハン
- スタジオ手配
- 機材手配
- スタイリング
- キャスティング
撮影やロケハンについてはフリーランスでも対応しているケースが多いですが、スタジオの手配やキャスティングは、制作会社に依頼しなければ難しい場合がほとんど。
スタジオを自社で保有している映像制作会社に依頼した場合は、撮影に必要な業務をすべて一貫して依頼できます。手間をかけずにハイクオリティな動画を制作したい場合は、映像制作会社への依頼を検討してみてもいいかもしれません。
編集
フリーランスへ1分動画制作を依頼する場合、編集工程をメインに委託するケースが多いです。編集工程についても、次のような業務に分けられます。
- 動画編集
- 音響効果
- MA(音声編集)
- ナレーション
単純な動画編集は多くのフリーランスが対応していますが、音効・ナレーション関係まで対応可能なフリーランスは少ないのが現状です。スタジオでの収録などを希望するのであれば、音効まで対応している映像制作会社に依頼することをおすすめします。
1分動画の制作費用を抑えるコツ
1分動画の制作費用を抑えるコツとしては、次のようなものが挙げられます。
- フリー素材を活用する(映像・BGMなど)
- 撮影・ナレーションを自社スタッフで対応する
- 編集作業のみフリーランスへ委託する
昨今は画像やイラストのみならず、映像やBGMのフリー素材を提供するサイトも充実しています。もし撮影コストを極限まで抑えたいのであれば、すべてフリー素材で動画コンテンツを制作することも不可能ではありません。
また、撮影やナレーションをすべて自社で行い、自社での対応が難しい編集作業のみをフリーランスに依頼することで、制作費用を抑えることができます。しかし、これらのコツは費用を抑えられる反面、動画のクオリティを下げてしまう要因にもなりかねません。
フリーランスへの依頼はクオリティの担保が難しく、品質管理でトラブルが生じる可能性も。納品物のクオリティが低く手直しが必要になると、他のフリーランスや映像制作会社に再度依頼する必要があり、結果として費用が高くなってしまうこともあります。
広告用動画や企業紹介動画など、企業活動で使用する動画の場合、動画のクオリティが企業のイメージに直結するといっても過言ではありません。そのため、これらの1分動画を制作する場合は、企画から撮影・編集までを一貫して任せられるプロの映像制作会社に依頼することをおすすめします。
フリーランスと映像制作会社の価格差
フリーランスと映像制作会社に1分動画制作を依頼するケースを比べると、どのくらいの価格差が生まれるのでしょうか。依頼する範囲や制作する動画の種類によっても異なりますが、費用相場を比較してみます。
種類 | フリーランス | 映像制作会社 |
---|---|---|
YouTube向け動画 | 1万円~数十万円 | 10万円~数十万円 |
CG・アニメーション動画 | 30万円~100万円 | 50万円~100万円 |
企業紹介動画 | 10万円~ | 30万円~ |
商品・サービス紹介動画 | 10万円~ | 30万円~ |
基本的に、映像制作会社には企画・撮影・編集までを一貫して依頼することがほとんど。映像制作会社はフリーランスに比べ、クオリティやスケジュール管理面の心配がなく、安心して任せられる反面、費用相場は高くなりやすい傾向にあります。
一方で、フリーランスは映像制作会社に依頼する場合と比べて費用が抑えやすい反面、映像編集にしか対応してもらえなかったり、希望するクオリティのものが納品されなかったりするリスクも。
価格の安さからフリーランスに依頼した場合でもクオリティ面で満足がいかず、修正が何度も発生したり、他のフリーランスや映像制作会社への依頼が必要になった場合、思ったよりも費用が高額になってしまいます。
価格の安さを重視するかクオリティを重視するかなど、予算とのバランスを考慮したうえで依頼先を決めるようにしましょう。
フリーランスに1分動画の制作を依頼するメリット
ここまでお話した情報をふまえると、フリーランスに1分動画の制作を依頼するメリットとしては次の2つが挙げられます。
- 費用を抑えやすい
- 細かな作業だけでも依頼できる
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
費用を抑えやすい
繰り返し言及していますが、フリーランスへ依頼する最大のメリットは1分動画の制作にかかる費用を抑えやすいことです。個人事業主であるフリーランスへの依頼は法人と比べて運営コストを抑えやすく、低価格から対応してもらえるケースも少なくありません。
また、開業したばかりの動画クリエイターであれば、映像制作の実績を作るために相場と比べて大幅に安い料金を設定していることも。しかし、この場合は実績が少ないフリーランスへの依頼となるため、クオリティ面に不安が残ることは覚えておきましょう。
細かな作業だけでも依頼できる
映像制作会社に1分動画の制作を依頼した場合、企画から撮影、編集までのすべての工程を請け負ってくれることがほとんど。一方でフリーランスは、映像編集のみに対応している場合なども多いです。
費用を抑えるために対応可能な工程は自社で行う場合などは、依頼したい一部の工程のみをフリーランスに依頼することもできます。この場合、動画制作の目的やターゲット、コンセプトなどをしっかりと伝えたうえで、作業を引き継いでもらうことが重要です。
フリーランスに1分動画の制作を依頼するデメリット
1分動画の制作をフリーランスに依頼するメリットがある反面、次のようなデメリットがあることも知っておきましょう。
- クオリティの担保が難しい
- トラブルに発展する可能性がある
それぞれのデメリットの詳細とその対策について解説します。
クオリティの担保が難しい
フリーランスの動画クリエイターの実力は、それまでの経験によって大きく左右されます。動画クリエイターと名乗っているものの、実はほとんど制作経験がないことも少なくありません。動画の作り直しを発生させないためにも、依頼するフリーランスの過去の実績などを入念に確認しておくことが重要です。
特に、企業のイメージに直結しやすくクオリティを求められる広告用動画や企業紹介動画などの1分動画を制作する際は、依頼相手の過去実績から実力を測るようにしてください。
トラブルに発展する可能性がある
フリーランスは個人で活動する特性上、何らかの事情で制作がストップしてしまったり、スケジュール管理のミスにより納期が後ろ倒しになってしまったりするリスクがあります。映像制作会社であれば緊急時にも社内でフォローできる体制が整っており、納期に遅れる可能性はないでしょう。
フリーランスはあくまでも個人とのやり取りになるため、クオリティ面やスケジュール面でトラブルが発生することを想定し、トラブル発生時の対応を明記した「業務委託契約書」などを作成しておくことが重要です。
フリーランスに動画制作を依頼する際の4つの注意点
昨今ではスキルマーケットやクラウドソーシングサービスも数多く登場し、一般企業がフリーランスへ動画制作を依頼することも増えてきました。しかし、メリット・デメリットでも紹介したとおりフリーランスの実力にはバラつきがあるため、依頼する際は次のポイントに注意してください。
- 目的・ターゲットを明確に伝える
- 実績・クオリティに問題ないか確認する
- コミュニケーションがスムーズな人に依頼する
- 素材集めは自社対応も検討する
それぞれの注意点について解説します。
1.目的・ターゲットを明確に伝える
まずは1分動画を制作する目的・動画の視聴ターゲットを明確に伝えましょう。目的とターゲットの認識がずれていると、意図しない状態で納品されることもあります。
特に経験が浅いフリーランスへ依頼する場合は、しっかりと作り込んだ企画書・絵コンテを共有する必要があります。
2.実績・クオリティに問題ないか確認する
「フリーランスの動画クリエイター」を名乗っていても、本当に企業案件に対応できるだけの技術を持ち合わせているかはわかりません。期待していたクオリティの動画とかけ離れたものが納品されることを防ぐためにも、発注前にポートフォリオを提示してもらいましょう。
また、フリーランスによって得意なジャンルやテイストが異なるため、制作したい動画のイメージに近い感性を持った動画クリエイターかどうかを確認することも重要です。
3.コミュニケーションがスムーズな人に依頼する
目的やターゲットの認識を共有することが重要な動画制作においては、円滑にコミュニケーションがとれるかどうかも確認しておく必要があります。
制作時に発生する質問事項や進捗報告、修正の依頼など、動画制作においてはコミュニケーションが必要になる場面も多々あります。コミュニケーションをスムーズにとれる人でなければ、動画制作の効率も悪くなってしまうでしょう。
見積もり段階でコミュニケーションに違和感を持った場合は、他のフリーランスや映像制作会社に依頼することをおすすめします。
4.素材集めは自社対応も検討する
個人で活動しているフリーランスは、企画から撮影、素材集めなど、1分動画制作に必要な工程のすべてには対応していないことも多いです。また、すべての工程に対応可能なフリーランスの場合でも、リソースに限りがあるため納期が延びやすいことは理解しておかなければなりません。
1分動画の制作をスムーズに進めるためには、素材集めなどは自社で対応することを検討しましょう。自社のリソースを割かず、スムーズに制作を進めたい場合は、映像制作会社に依頼することをおすすめします。
まとめ
動画制作をフリーランスに依頼すると価格面で大きなメリットがある反面、企画力やクオリティ、スケジュール管理能力などの面でデメリットもあることは把握しておかなければなりません。価格面だけでなく、クオリティ面なども考慮したうえでフリーランスに依頼すべきかどうかを判断するようにしましょう。
次のような場合は、フリーランスよりも映像制作会社への依頼がおすすめです。
- 初めての1分動画制作で企画力に不安があるとき
- 企業のイメージに直結するコンテンツを制作するとき
- 展示会・イベント用動画など納期を変更できないとき
JPCはプロの映像制作会社として、上記のような場面での動画制作に多数携わっています。ぜひ一度制作実績をご覧ください。
また、同録可能なスタジオを自社で保有しており、まとめ撮りに対応した環境を整えているため、1本あたりの制作コストを抑えた1分動画を複数制作することも可能です。フリーランスと映像制作会社のどちらに依頼しようか迷っている方は、ぜひ一度JPCへご相談ください。