2025.01.14
コーポレートサイトリニューアルの進め方を解説!成功させるためのポイントとは
企業の顔とも言えるコーポレートサイトは、ブランドの信頼や顧客の印象を大きく左右する重要なツールです。しかし、デザインが古くなったり、情報が更新されていなかったりすると、訪問者に「この企業は時代に取り残されている」と思われてしまうことも。そのため、最新のトレンドやユーザーのニーズに応えるリニューアルが欠かせません。
ただし、進め方を誤ると、SEO順位の低下や顧客の混乱、サイトの一時的な停止など、思わぬ悪影響が出る可能性があります。
この記事では、こうしたリスクを回避しながら、効果的なリニューアルを実現するポイントを詳しく解説します。コーポレートサイトのリニューアルをどのように進めたらいいのか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
コーポレートサイトとは
そもそもコーポレートサイトとは、顧客や取引先、株主、求職者などのあらゆるステークホルダーに向けて、会社の公式な情報を届けるためのWebサイトのこと。企業が公に向けて情報発信するためのホームページ=コーポレートサイトともいえるでしょう。
明確な決まりがあるわけではありませんが、会社概要や事業内容、経営理念、採用情報、ニュースリリースなどを掲載するケースが多いです。
なお、企業が保有するWebサイトは、コーポレートサイトを含めて次のような種類に分けられます。
種類 | 目的 | 掲載情報 |
---|---|---|
コーポレートサイト | あらゆるステークホルダーに 向けた情報発信 | 会社概要、事業内容、経営理念、ニュースリリース、 役員人事、トラブルに対する声明など |
サービスサイト | 顧客・取引先へのサービス紹介 リード獲得 | サービスの詳細情報、導入事例、料金など |
ECサイト | 新規顧客の獲得 売上機会の増加 | 商品情報、購入方法、決済方法、配送情報など |
採用サイト | 求人募集 | 仕事紹介、募集職種、福利厚生など |
IRサイト | 投資家への情報提供 企業価値の向上 | 財務情報、株主総会資料、IRニュースなど |
オウンドメディア | ステークホルダーへの 有益な情報の提供 | 各種コンテンツ(記事) |
ブランドサイト | ブランド価値の向上 顧客ロイヤリティの醸成 | ブランドストーリー、商品紹介など |
コーポレートサイト以外のサイトは、特定の目的やターゲットに特化して運用されるのが特徴です。一方、コーポレートサイトは、これらのサイトをつなぐハブとして機能し、汎用的な情報を発信する「企業の顔」としての役割を果たします。
関連記事:コーポレートサイトの役割や目的とは?必要なコンテンツも徹底解説
ただし、実際にはすべてのサイトが独立して存在するわけではありません。複数のサイトを運営するにはコストや管理の手間がかかるため、多くの企業がコーポレートサイト内でサービス紹介、採用活動、ブランディング、IR情報の発信を統合しています。
どのような形でサイトを展開していても、コーポレートサイトはWebマーケティングの中心となる存在であるため、運用や改善において重要視すべきポイントをしっかり理解しておくことが大切です。
コーポレートサイトをリニューアルすべきタイミング
Webマーケティングにおいて重要な役割を担うコーポレートサイトのリニューアルには、多くの労力と時間がかかります。そのため、頻繁にリニューアルを行うべきではない場合もあります。
しかし、逆に考えると、次の4つの条件のいずれかに該当する場合は、コーポレートサイトのリニューアルを検討するべきタイミングといえるでしょう。
- Webマーケティングの最新事情にマッチしていないとき
- 事業内容・経営方針・ブランディング方針などが変わるとき
- デザインがトレンドから遅れているとき
- サイト全体の情報が古いとき
なぜこれらのタイミングでコーポレートサイトをリニューアルすべきなのか、詳しく見ていきましょう。
Webマーケティングの最新事情にマッチしていないとき
コーポレートサイトはWebマーケティングの中心的な存在です。そのため、「レスポンシブ対応がされていない」や「SEO対策が施されていない」といった状態であれば、早急にリニューアルを検討する必要があります。
レスポンシブ対応
どのようなデバイスサイズであっても、ホームページが適切に表示されるようにすること。
SEO(検索エンジン最適化)
「Search Engine Optimization」の略称。検索エンジンで上位表示されやすいホームページにすること。
たとえば、レスポンシブ対応がされていないコーポレートサイトの場合、PCでは問題なく表示されるかもしれません。しかし、スマートフォンでアクセスすると、文字が小さすぎたりレイアウトが崩れたりして「使いにくいサイト」となり、ユーザーの離脱を招く原因になります。
さらに、SEOを考慮していないコーポレートサイトでは、社名での検索以外では表示されにくくなる可能性があります。このような状態では、新規顧客の獲得が難しくなり、Webマーケティングの観点から大きな機会損失につながるでしょう。
コーポレートサイトがWebマーケティングの最新トレンドに対応しているか不安な場合は、一度Web制作会社に相談してみてください。
事業内容・経営方針・ブランディング方針などが変わるとき
会社の事業内容・経営方針・ブランディング方針などが変わるときも、コーポレートサイトをリニューアルすべきです。
たとえば新事業を開始するときや、上場を目指すことを発表するときにコーポレートサイトをリニューアルすれば、会社の方向性が変わることを周囲にわかりやすくアピールできます。
会社のロゴやコーポレートカラーを変更するときも、新しいCIにあわせてコーポレートサイトをリニューアルするといいでしょう。
CI(コーポレート・アイデンティティ)
企業文化や独自性などの「企業そのもの」を、統一されたイメージ・デザイン・メッセージなどを通じて発信すること。
ロゴやコーポレートカラーはCIの中でもVI(ビジュアル・アイデンティティ)に分類される要素であり、ホームページやパンフレットなどのあらゆる媒体で統一されるべき視覚情報とされている。
デザインがトレンドから遅れているとき
Webデザインには常にトレンドが存在するため、制作から5年〜10年以上が経過したコーポレートサイトは、ユーザーに古い印象を与えてしまいます。
コーポレートサイトが古い印象を与えると、企業や事業内容そのものまで時代遅れと感じられる可能性があります。自社のブランドイメージを守るためにも、デザインがトレンドから外れていると感じた場合は、コーポレートサイトのリニューアルを検討するべきでしょう。
サイト全体の情報が古いとき
サイトのデザインは古くないものの、沿革・事業内容・代表メッセージなどの掲載情報が全体的に古くなってしまったときも、全面リニューアルを検討してみてください。1ページずつ更新するより、全体をリニューアルしたほうが手間が少ないこともあるためです。
また、部分的に修正すると、修正箇所だけが最新の状態になり、コーポレートサイト全体の整合性が崩れてしまうこともあります。サイト全体に統一感を持たせたい場合には、やはり全面リニューアルがおすすめです。
コーポレートサイトをリニューアルするメリット
コーポレートサイトをリニューアルすべきタイミングかもしれないと思いつつ、なかなか思いきれないという方もいるでしょう。
コーポレートサイトのリニューアルには次のようなメリットもあるため、これらの魅力を感じる方はぜひ計画を進めてみてください。
- 最新のWebマーケティングを取り入れられる
- 企業イメージを向上できる
- ユーザビリティが向上する
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
最新のWebマーケティングを取り入れられる
コーポレートサイトをリニューアルする場合、その段階において最新のWebマーケティング手法を取り入れられます。2025年時点でいうと、先述したレスポンシブ対応やSEO対策、さらにはスマートフォンで閲覧するときにもストレスのない表示スピードの実現などが代表例です。
Webマーケティングに取り組みたい、Webマーケティングをさらに加速させたいという企業にとって、コーポレートサイトのリニューアルは大きなプラス材料となるでしょう。
企業イメージを向上できる
コーポレートサイトをリニューアルすることで、新しさや刷新感が生まれます。この変化はユーザーに好印象を与えるだけでなく、時代に適応した企業としての信頼感を高める効果も期待できます。また、デザインや機能の向上を通じて、企業イメージの向上につながるのも大きなメリットだといえるでしょう。
ユーザビリティが向上する
リニューアルに際してコーポレートサイトの構成や導線を見直すことで、ユーザビリティが向上することもメリットです。メニュー構造を見直したり、既存サイトに新しいページを追加したり、不要なページを整理・削除することで、現在よりも使いやすいコーポレートサイトへと生まれ変わります。
ユーザビリティを向上させる方法はさまざまですが、まずは「グローバルメニュー」と「CTA」を意識してみてください。下記の画像左上の赤枠がグローバルメニュー、右上の緑枠がCTAです。
グローバルメニュー(グローバルナビゲーション)とは、ユーザーをサイト内の主要コンテンツへ誘導する、全ページの上部に表示されるメニューのこと。グローバルメニューがあることで、コーポレートサイトを訪れたユーザーが迷わず目的の情報に辿り着けます。
また、CTAとは「Call To Action」のことで、電話やメールなど具体的な行動を喚起するための要素です。ユーザーが「問い合わせをしたい」と思っても、連絡先がどこにあるのか分からず、結果的に連絡を断念してしまうケースは珍しくありません。
こうした問題を防ぐためにも、上記の例のようにサイト上部にCTAを設置しておくと、ユーザーが迷わずお問い合わせできるためおすすめです。
コーポレートサイトをリニューアルするデメリット
コーポレートサイトのリニューアルにはメリットも多くありますが、少なからずデメリットも存在します。コーポレートサイトのリニューアルを検討する際には、次の3つのポイントをしっかり考慮することが重要です。
- 手間がかかる
- リニューアルによって評価が下がる可能性がある
- リニューアル前の状態に戻すことは難しい
それぞれ詳しく紹介します。
手間がかかる
コーポレートサイトのリニューアルは、会社全体に関わる大規模な取り組みとなるため、社内での調整や確認作業に時間と手間がかかるのは避けられません。
特に、現場担当者だけでなく役員層を含めたプロジェクトになることで、意思決定のプロセスが複雑化し、精神的な負担が生じることもあります。さらに、多くの人が関わるため、スケジュール管理の難易度が高くなる点にも注意が必要です。
リニューアルによって評価が下がる可能性がある
Webサイトをリニューアルすると、検索エンジンからの評価がリセットされてしまうことがあります。その結果、リニューアル後にアクセス数が下がる可能性があることも考慮しなければなりません。
ただし、この評価リセットを防ぐ方法もあるため安心してください。詳しいポイントは後述します。
リニューアル前の状態に戻すことは難しい
「リニューアルしたサイトの評判が悪いから元に戻したい」と思ったとしても、リニューアル前の状態に戻すことは非常に難しいです。
Webサイトのリニューアルは、サーバー上に新しいデータを配置することを意味するため、簡単に元のサイトを再表示できるわけではありません。技術的にはリニューアル前の状態に戻すことも可能ですが、その場合は事前準備や復旧作業が必要となり、追加のコストが発生する点を覚えておきましょう。
コーポレートサイトリニューアルを成功させるための9つのポイント
コーポレートサイトのリニューアルに伴うデメリットを対策し、成果を上げるためには、次の9つのポイントを意識しましょう。
- リニューアルの目的を定める
- リダイレクト設定を行う
- SEO対策を実施する
- レスポンシブ対応のデザインで制作する
- ドメイン・サーバーの状況を事前に確認する
- 掲載情報は事前に洗い出す
- 写真は撮り直す
- 公開後の運用も見据えて設計する
- 実績豊富なWeb制作会社に協力してもらう
専門的な項目もありますが、全体像を捉えておくだけでも失敗を防げます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.リニューアルの目的を定める
まずはじめに、コーポレートサイトをリニューアルする目的を定めることが重要です。
たとえば、最新のWebマーケティングに準拠することが目的なのか、それともリブランディングすることが目的なのかによって、リニューアル後のコーポレートサイトの方向性は大きく変わります。
制作途中で方向性が二転三転すると手間や費用がかさみ、スケジュールも後ろ倒しになってしまうため、企画段階で目的を明確にしておきましょう。
2.リダイレクト設定を行う
コーポレートサイトのリニューアルによる検索エンジンからの評価リセットを避けるためには、「リダイレクト」を設定することが重要です。
そもそも検索エンジンからの評価は、ドメインに紐づいています。
ドメイン
○○.comや☆☆.co.jpなど、「インターネット上の住所」としてWebサイトを識別するための情報。
ドメインを変更すると、検索エンジンからは別のWebサイトとして認識されます。たとえば、○○株式会社が「○○.com」というドメインで運営していたコーポレートサイトを、リニューアルによって「○○.jp」というドメインに変更した場合、検索エンジン上ではこれらが別々のサイトとして扱われることになるのです。
別々のサイトとして扱われるため、リニューアル前のサイトの評価はリニューアル後のサイトに引き継がれません。結果として、新しいサイトをゼロから育てる必要があり、リニューアルによってコーポレートサイトのアクセス数が減少する可能性があります。
このような問題を防ぐのが「リダイレクト」。リダイレクトは、アクセスされたURLを別のURLへ転送する処理のことで、特にドメイン変更などでURLが変わる際に利用されます。これにより、検索エンジンにリニューアルを正しく伝えることが可能です。
たとえば、古いドメイン「○○.com」から新しいドメイン「○○.jp」へリダイレクトを設定すると、検索エンジンは旧ドメインの評価を新ドメインにもある程度引き継ぎます。この処理を行うことで、リニューアルによるSEO評価の低下を最小限に抑えられるのです。
3.SEO対策を実施する
リニューアルによってアクセス数が減少してしまっては元も子もありませんから、コーポレートサイトにもしっかりとSEO対策を施しておきましょう。
SEO対策のポイントは多岐にわたりますが、まずはページ内の文章コンテンツを充実させることが基本です。さらに、その内容と一致した適切なタイトルを設定することで、検索エンジンからの評価を高めることができます。
4.レスポンシブ対応のデザインで制作する
昨今はBtoC企業、BtoB企業を問わず、スマートフォンでコーポレートサイトを閲覧するユーザーが増えています。また、タブレットで閲覧されることも少なくありません。
そのため、リニューアル後のコーポレートサイトは、必ずレスポンシブ対応のデザインで制作しましょう。レスポンシブ対応のサイトは、ユーザーの利便性を高めるだけでなく、SEOの観点からも高い評価を得られる点が大きなメリットです。
5.ドメイン・サーバーの状況を事前に確認する
リニューアルを実施する前に、既存サイトのドメインやサーバーがどのような状況なのか、あらかじめ確認しておきましょう。
先述したとおり、リニューアル前後で別々のドメインを使用する場合は、リダイレクト設定が必須です。
一方、同じドメインを使用する場合にはリダイレクト設定は不要ですが、既存サーバーとは異なるサーバーを利用する場合は、「DNS」の書き換えが必要になります。この作業を忘れると、正しくサイトが表示されなくなるため注意しましょう。
DNS
「Domain Name System」の略で、ドメイン名とIPアドレスを紐づけるもの。あるドメインで、特定のWebサイトを閲覧できるようにするために設定が必要になる。
同じドメイン・同じサーバーでリニューアルを行う場合は、比較的スムーズに作業を進められますが、それでもいくつか設定が必要になる点に注意しましょう。
リニューアル前後のドメインやサーバーの運用方針が曖昧なまま進行すると、公開間際に予期しないトラブルが発生する可能性があります。こうした問題を防ぐためにも、事前に明確にしておくことが重要です。
6.掲載情報は事前に洗い出す
コンテンツ面から見たポイントとしては、コーポレートサイトに掲載する情報を事前に洗い出しておくことが挙げられます。
掲載する情報の内容によって適したサイト構成は異なるため、要件が途中で変更されると、使いにくい構造になってしまうリスクも。
便利で使いやすいコーポレートサイトを制作するためにも、構成を作成する段階までに掲載情報をしっかりとリストアップしておきましょう。
7.写真は撮り直す
リニューアル前のコーポレートサイトに掲載されている写真を活用することも可能ですが、新たに写真を撮り直すことで、全体の印象をより一新できます。
リニューアルの機会を活かし、社屋外観や代表者、施設などの写真を最新のものに更新してみましょう。これにより、サイト全体に新鮮さとプロフェッショナルなイメージを与えることができます。
8.公開後の運用も見据えて設計する
コーポレートサイトは制作して終わりではなく、その後も継続的に運営していく必要があります。
お知らせやニュースリリースをスムーズに管理・投稿できるようにするため、WordPressなどのCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を活用して制作するのがおすすめです。
9.実績豊富なWeb制作会社に協力してもらう
ここまで紹介してきたとおり、コーポレートサイトのリニューアルで意識すべきポイントは多岐にわたります。
ドメイン・サーバーなどのシステム面、ページデザイン・構成などのコンテンツ面の両方に配慮できるWeb制作会社の数は多くありません。リニューアルを成功させるためには、実績豊富なWeb制作会社に協力してもらうといいでしょう。
コーポレートサイトのリニューアル費用相場
コーポレートサイトのリニューアル費用は、サイト規模や作業内容によって大きく異なります。たとえば、TOPページと下層5ページ、デザイン制作、コーディング作業といった基本的な制作業務であれば、費用は40万円〜60万円程度が相場です。しかし、コーポレートサイトの下層ページ数が10〜20ページ程度になる場合は、制作費用が70万円〜90万円程度に増加することも珍しくありません。
さらに、構成制作やテキスト作成、写真撮影といった追加作業が必要な場合、それぞれの実費が加算されます。加えて、リダイレクト設定などのシステム面の作業にも予算を確保する必要があります。
トータルで考えると、コーポレートサイトのリニューアル費用は150万円〜300万円程度を見込んでおくのが妥当でしょう。
関連記事:コーポレートサイト制作の費用相場とは?料金の内訳も目的別に解説
コーポレートサイトリニューアルの進め方
コーポレートサイトのリニューアルは、次のような流れで進みます。
- 企画
- 要件定義
- 構成・ワイヤーフレーム作成
- テキスト制作
- 写真撮影・動画制作
- デザイン・コーディング
- 最終確認
- 公開・運用
それぞれの工程について、意識すべきポイントとあわせて紹介します。
1.企画
まず、コーポレートサイトのリニューアルを企画段階で検討する際には、リニューアルの目的を明確にすることが最も重要です。この目的がはっきりしないまま進めてしまうと、方向性がぶれてしまう可能性があります。
目的が定まったら、実績豊富なWeb制作会社に問い合わせ、リニューアルの具体的な進め方を調整しながら計画を固めていきましょう。
2.要件定義
Web制作会社との打ち合わせでは、初期段階で「要件定義」が行われます。ここで決めるのは次のような要素です。
- 必要なページ数
- CMS使用の有無
- 投稿機能の数
- デザインテーマの使用有無
- ドメイン・サーバーの設定
- リダイレクト設定
費用を抑えながらハイクオリティなコーポレートサイトを制作する方法として、WordPressのテーマを活用するのがおすすめです。テーマとは、デザインや機能があらかじめセットになったテンプレートのことで、目的に応じたさまざまな種類が用意されています。
関連記事:コーポレートサイトを制作する際のWordPress・テーマの選び方とは?
一方で、完全オリジナルのコーポレートサイトを制作したい場合は、HTMLやCSSなどのプログラミング言語を用いてゼロから構築する必要があります。この場合、リニューアルで実現したい内容をWeb制作会社にしっかり伝え、どの方法が最適かを相談してみてください。
また、要件定義が固まれば、おおむねの制作費用も明確になります。
3.構成・ワイヤーフレーム作成
要件定義に基づき、サイトの構成を作成します。コーポレートサイトに最低限用意するべきページは次のとおりです。
- トップページ
- 会社概要
- 事業紹介
- お知らせ
- お問い合わせ
ここから細分化したページを分岐させるだけでなく、採用情報やIR情報など、必要に応じてページを追加していきます。そして、用意すべきページをすべてリストアップしたら、サイト全体の設計図となる「サイトマップ」を作成しましょう。
【サイトマップの一例】
ページの親子関係などを見える化することで、コーポレートサイトの全体像が把握しやすくなります。
さらに、個別ページのデザインは「ワイヤーフレーム」と呼ばれる簡略化されたレイアウト設計図を使って決定するのが一般的です。この段階でレイアウトを確定し、それに合わせてテキストや写真などの素材を準備します。大幅な修正が必要な場合は、この工程までに要望を伝えるようにしましょう。
4.テキスト制作
コーポレートサイトに掲載するテキストは、自社で作成する場合もあれば、プロのライターに依頼するケースもあります。
最近では生成AIを活用して文章を作る方法もありますが、現段階では不自然な表現になることが多いのが実情です。SEOやWebマーケティングの観点で効果を得られる文章を作成するためには、知見があるライターに依頼するといいでしょう。
5.写真撮影・動画制作
並行して、コーポレートサイトに掲載する写真撮影も進めましょう。リニューアルに合わせて会社紹介動画を作成する場合は、撮影スケジュールを調整し、同時進行で進めておくのがおすすめです。
また、コーポレートサイトは会社の「顔」となるため、写真の見栄えには十分な配慮が必要です。被写体となる社員には、スーツの着こなしや髪型など、印象を良くするポイントを事前に伝えておきましょう。
6.デザイン・コーディング
テキストや写真などの素材が揃ったら、ワイヤーフレームをもとに正式なデザインを作成します。ただし、WordPressテーマを使用する場合は、テーマ機能に準拠したデザインとなり、多少の制約が生じる点を理解しておきましょう。
デザインに問題がなければ、次はコーディングを行い、Web上で閲覧できる形に仕上げていきます。
7.最終確認
コーディングが完了すると、Webサイトとしてはひとまず完成した状態となります。しかし、公開前には社内の複数人で内容をしっかりチェックすることが大切。軽微な修正であれば、この段階でも対応してもらえることが一般的です。
8.公開・運用
最終確認が完了したら、いよいよリニューアルサイトを公開します。この際、リダイレクト設定やDNSの切り替えといった専門的な作業が必要になるため、サイト制作から公開までWeb制作会社に依頼するのがおすすめです。
公開後は、リニューアルサイトに新しいコンテンツを投稿しながら運用を進めましょう。コーポレートサイトの価値を向上させるには、定期的かつ継続的にコンテンツを更新していくことが重要です。
コーポレートサイトの制作事例
JPCはWeb制作会社として、コーポレートサイトのリニューアルにも数多く携わっています。今回は代表的な事例を4つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 食品関連企業のコーポレートサイト
- 建設資材関連企業の英語版コーポレートサイト
- 物流会社のコーポレートサイト
- 製造メーカーのコーポレートサイト
食品関連企業のコーポレートサイトをフルリニューアル
食品関連企業のコーポレートサイトをフルリニューアルした事例です。
ブランドイメージを効果的に伝えるため、コンテンツとデザインを一体化した設計を採用しました。企業ロゴや動画を同時に展開できる構成とすることで、ブランディングを強化しやすいコーポレートサイトに仕上げています。
さらに、リニューアルの際に採用ページを独立させ、リクルート面の改善も実現しました。その結果、新卒や中途採用を検討する求職者にとって、より魅力的で使いやすいサイトとなっています。
建設資材関連企業の英語版コーポレートサイトをフルリニューアル
建設資材関連企業の英語版のコーポレートサイトをフルリニューアルした事例です。
出典:Kuriyama Holdings Corporation
スムーズな情報発信を実現するため、CMSを活用してページを構築した点が大きな特徴です。さらに、IRシステムとの連携やSDGs情報ページの制作により、投資家や株主の視点を考慮した導線を充実させました。
また、パソコンとスマートフォンの両方で見やすいレスポンシブデザインを採用し、優れたユーザビリティを提供するコーポレートサイトに仕上げています。
サイトリニューアルに伴うスチール撮影や動画制作についても、JPCがワンストップで対応し、高品質な仕上がりを実現しました。
物流会社のコーポレートサイトをフルリニューアル
物流会社のコーポレートサイトをフルリニューアルした事例です。
リニューアル前のサイトと同様に、コーポレートカラーを基調としたデザインを採用しつつ、信頼性を重視したイメージへと刷新した点が特徴です。
また、サイトに掲載する企業紹介動画や、企業ロゴ上のキャッチコピーの制作についてもJPCがワンストップで対応し、統一感のある仕上がりを実現しました。
製造メーカーのコーポレートサイトをフルリニューアル
製造メーカーのコーポレートサイトをフルリニューアルした事例です。
化粧品メーカーとしてのブランドイメージを高めるデザインを採用しつつ、商品情報や特徴を直感的に伝えられる構造に仕上げたコーポレートサイトです。
また、商品情報や求人情報を自社で簡単に更新できるよう、CMSを導入した点も特徴の一つです。さらに、レスポンシブデザインを採用しているため、さまざまなデバイスで快適に閲覧できる仕様となっています。
まとめ
コーポレートサイトのリニューアルは、自社のブランドイメージを刷新し、顧客やステークホルダーへの信頼感を高める絶好の機会です。しかし、リニューアルには多くの注意点があり、計画の段階から適切な対応が求められます。失敗を避けるためにも、リニューアル案件に慣れた実績豊富なWeb制作会社に相談することが重要です。
JPCは、数多くのコーポレートサイトリニューアルを手がけてきた経験を活かし、サイトデザインや制作はもちろん、写真撮影や動画制作といったコンテンツ面から、リダイレクト設定などのシステム面まで対応できることが特徴です。これにより、プロジェクト全体をスムーズに進行し、期待以上の成果を実現します。
リニューアルを成功させたい方は、ぜひJPCへご相談ください。経験豊富なプロフェッショナルが、貴社の魅力を最大限に引き出すコーポレートサイトのリニューアルをサポートします。