2024.11.27
ECサイト制作費用の相場はいくら?構築方法・販売形式別に解説!
EC市場(電子商取引市場)は年々成長しており、令和4年の段階でBtoC-EC(消費者向け)が22.7兆円、BtoB-EC(企業間向け)は420.2兆円もの規模になっています。EC化率はBtoC-ECで9.13%、BtoB-ECで37.5%となっており、今後さらに高まっていくでしょう。(参考:経済産業省)
業種業態を問わずECへ参入する企業が増えており、今まさにECサイトの制作を検討している方もいるのではないでしょうか。この記事ではECサイトの構築方法・販売形式別に、制作費用相場を紹介します。見積もり取得時に意識すべきポイントも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ECサイトには種類がある
一口に「ECサイト」といっても、構築方法や販売形式によって種類が分かれます。
ECサイトの種類例
ビジネスモデル | 構築方法 | 販売形式 |
---|---|---|
BtoB BtoC CtoC DtoC | オープンソース ASP クラウド型 パッケージ フルスクラッチ | モール型 自社EC型 単品ECサイト 越境ECサイト オムニチャネル O2O |
それぞれの種類によって、簡単に実現できる機能もあれば、実装が難しい機能もあります。そしてどの種類のECサイトを制作するかによって、費用が大きく変わることも特徴です。
安ければ悪いECサイトというわけではありませんし、高ければ自社に最適なECサイトを作れるとも限りません。ECサイトの種類ごとにメリット・デメリットを理解し、なおかつ制作費用が投資効果と見合っているか判断することが重要です。
参考:ECサイトの種類一覧【2024年版】構築方法別の費用相場や事例も紹介
【構築方法別】ECサイト制作の費用相場
まずは構築方法別に、制作費用相場を紹介します。
構築方法 | 費用相場 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
オープンソース | 300万円~ | ・カスタマイズ性が高い ・初期費用を抑えやすい | ・セキュリティに課題がある ・運用には知識が必要 |
ASP | 100万円〜300万円 | ・インフラ面はASP企業が管理してくれる ・技術者がいない企業でも運営できる | ・カスタマイズ性は低い |
クラウド型 | 500万円~ | ・システムがアップデートされる ・拡張性が高い ・外部連携しやすい | ・ASPより初期費用・ランニングコストが高い |
パッケージ | 500万円~ | ・カスタマイズ性が高い ・独自機能を追加しやすい | ・制作費用が高くなりやすい ・運用には知識が必要 |
フルスクラッチ | 500万円~ (1,000万円以上かかることもある) | ・自由度が非常に高い | ・サイト構築・メンテナンスに膨大なリソースが必要 ・制作費用がもっとも高い |
コストの大小だけではなく、それぞれの構築方法で実現できることもあわせて知っておきましょう。
オープンソース
オープンソースとは、ソースコードを無料で使用(カスタマイズ)できるソフトウェアのことです。ECサイト向けのオープンソースとしては、次のような例が挙げられます。
- WooCommerce(WordPress向け)
- Magento(越境EC向け)
- EC-CUBE(国内EC向け)
自由にカスタマイズできることが特徴ですが、機能をあえて最小限に絞れば制作費用を抑えることも可能で、300万円〜程度が制作費用相場です。(機能を加えていく場合には、500万円以上かかります)
オープンソースはプログラムが公開されているためセキュリティに課題があり、サイト公開後も定期的にメンテナンスしなければならないことはデメリットです。公式サポートなどが存在しないため、たとえば決済機能などに不具合が生じると、自力で復旧しなければなりません。
専門的な知識が必要になるため技術者の協力がなければ運用が難しいこともデメリットだといえるでしょう。専門的な知識があるエンジニア社員を雇うとしたら数十万円、外注するとしたら毎月数万円がランニングコストとしてかかることも覚えておきましょう。
ASP
ASPとはApplication Service Providerの略で、ソフトウェア(もしくはソフトウェア稼働環境)をインターネット経由で提供するサービス・事業者のことを指します。ECインフラはASP事業者が提供してくれるため、技術者がいない企業でも安心して利用できることが特徴です。代表的なサービスとしては次のような例が挙げられます。
- BASE
- STORES
- Shopify
基本的な機能はASP側で用意しているため、ECサイト制作ではデザインにフォーカスできることがポイントです。そのため制作費用相場は100万円〜300万円と、他の手段と比べれば安価に抑えられます。
ただし、他の構築方法と比べるとカスタマイズ性・拡張性が低いことは覚えておきましょう。たとえば、会計ソフトや受発注ソフトなどと連携することを想定している場合には、ASPに外部連携機能が標準で備わっているか確認してください。もしこの標準機能がなければ、いくら費用をかけても外部連携機能を加えられない可能性もあります。
また、サイト公開後もサービス利用料・決済手数料などがかかることも知っておきましょう。ASPによって異なりますが、固定サービス利用料は毎月数千円〜、決済手数料は商品代金の3%前後が相場です。
クラウド型
クラウド環境でECサイトを運営する方法がクラウド型(SaaS型)です。データはすべてクラウド上で管理され、ECサイトの基本機能はサービス事業者が提供してくれます。ASPとクラウド型は似ていますが、クラウド型のほうがASPよりも拡張性が高く、外部連携しやすいことが特徴です。代表的なクラウドECサービスとしては、次のような例が挙げられます。
- makeshopエンタープライズ(ASPである「makeshop」を拡張)
- ebisumart
デザイン性や外部連携のしやすさなどがASPより優れている分、サイト制作費用はもちろん、公開後のランニングコストも高くなりやすいことは覚えておきましょう。デザインなど細部にまでこだわる場合、サイト制作費用の相場は500万円程度です。(ただしクラウドサービスが提供するテンプレートなどを使用すれば、安価に制作できることもあります)
また、クラウド型もサービス利用料・決済手数料がかかります。決済手数料は商品代金の3%前後ですが、サービス利用料が毎月数万円〜数十万円を超えることもあるため、固定コストだけで赤字とならないよう注意してください。
パッケージ
ベンダーが開発したECソフトを使って構築する方法が「パッケージ型」です。オープンソースで紹介した「EC-CUBE」はオープンソース型ECパッケージであるため、パッケージ型の一種ともいえます。他には次のようなパッケージECが代表的です。
- Shopify Plus
- ecbeing
パッケージ型も自由度が非常に高いため、実現できることは多いです。ただしその反面、制作費用も高くなりやすく、制作費用は500万円以上かかるでしょう。ゼロからECサイトを制作するよりは費用を抑えやすいため、次に紹介するフルスクラッチの予算確保が難しい場合に、パッケージ型を選ぶこともあります。
フルスクラッチ
フルスクラッチとは、既存のサービスやテンプレートなどを用いず、ソースコードや各種システムなどを完全に0からECシステムを構築する方法です。
どのようなことでも実現できますが、開発コストの相場は500万円〜1,000万円以上にもなります。(要件・サイト規模によっては1億円を超えることもあります)
【販売形式別】ECサイト制作の費用相場
販売形式ごとに適したECサイト形式は異なり、それによって制作費用相場が変動します。
販売形式 | 費用相場 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
モール型 | 10万円~ 100万円 | ・モールの機能を使えるため制作費用が抑えやすい | ・出店費用が必要 ・モール内での競争に勝つためには広告費が必要 |
自社EC型 | 100万円~ 1,000万円 | ・サイト規模・機能によっては制作費用を抑えやすい | ・こだわりが多いと制作費用が高騰する |
単品ECサイト | 100万円~ | ・規模が小さいため ・制作費用を抑えやすい | ・集客のために費用がかかることが多い |
越境ECサイト | 300万円~ | ・サイト制作費用は自社ECと同程度であるため、制作費用を抑えることも可能 | ・翻訳・配送・通関などの費用がかかる |
オムニチャネル | 100万円~ | ・ASP・クラウドの機能を使えば安価 | ・システムを開発する場合は割高 |
O2O | 100万円~ | ・ASP・クラウドの機能を使えば安価 | ・システムを開発する場合は割高 |
モール型
複数店舗が一つのプラットフォームで商品を販売する形式が「モール型」です。ECモールの代表例としては次のようなサービスが挙げられます。
- 楽天市場
- Yahoo!ショッピング
- Amazon
- ZOZOTOWN
- au PAY マーケット
また、モール型ECサイトも「テナント型」と「マーケットプレイス型」に分けられます。店舗を出店するのがテナント型、商品を出品するのがマーケットプレイス型です。上記で紹介した例だとAmazonのみマーケットプレイス型で、それ以外はテナント型に該当します。
テナント型は「店舗」として出店するため、それぞれの店ごとに自社のページを制作することも可能です。(マーケットプレイス型では自社オリジナルのページなどは制作できません)ただし、モールごとの制約があり、あまり自由度はありません。上記で紹介した例の中では、「楽天市場」であれば比較的オリジナリティの高いページを制作できます。
決済機能や受注機能はモールが提供してくれるため、各モールごとの制約にしたがってトップページや商品紹介ページを数枚制作するのみなので、制作費用は10万円〜100万円程度に抑えられるでしょう。
自社EC型
モール型に対し、自社独自でECサイトを構築する方法が「自社EC型」と呼ばれます。先述した構築方法のいずれかで制作することになるため、たとえばASPを使えば100万円程度で制作できることもありますし、フルスクラッチであれば1,000万円程度かかるでしょう。
サイト規模・機能によって制作費用が大きく変動することが特徴です。
単品ECサイト
モール型も自社EC型も、基本的には複数の商品を販売することを前提とした構造になっています。それに対し、商品力の強い商品1つのみを販売するECサイトが「単品ECサイト」です。化粧品・健康食品・サプリメントなどで用いられることが多く、とくにDtoC(Direct to Consumer|直販モデル)と相性がいい形態といえます。
小規模なECサイトであるため、一般的なECサイトと比べれば費用は抑えやすいことが特徴です。ASPやクラウドサービスを利用すれば、100万円程度で制作できるでしょう。
ただし単品ECサイトは「SEO」ではなく「広告」「SNS」などで集客することになるため、集客コストがかかることは覚えておきましょう。
SEO(検索エンジン最適化)
検索エンジンからの評価を高め、検索結果で上位表示されるよう対策すること。
Googleなどの検索エンジンは「サイト全体の情報量」も評価対象とするため、1商品のみを紹介する単品ECサイトは、複数商品を展開するECサイトよりもSEO対策が難しい。
SEO用のコンテンツは一度制作すれば使い続けられるため、常に必要となる広告コスト・SNS運用コストと比べると、長期的に見た集客コストを抑えやすいことも特徴。
越境ECサイト
越境ECサイトとは、国外向けのECサイトのことです。ASPやクラウドの場合、輸出に対応していないこともあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
翻訳費用などを含めると、国内向けのECサイトよりも制作費用が高くなる可能性が高いです。また、輸出先の国にあわせた決済手段を導入する必要があるため、契約費用・決済手数料なども確認しておきましょう。
なお、先述した「Shopify」は多言語・多通貨に対応しており、PayPalなど海外向けの決済も可能であるため、越境ECに利用されることが多いです。国内向けのクレジットカード手数料よりも海外向けクレジットカード手数料のほうが若干割高になりますが、選択肢の一つとして検討してみてください。
オムニチャネル
オムニチャネルとはオンライン・オフラインの販売チャネルを統合し、シームレスな購買体験を提供することです。
たとえばサービスサイト・メールマガジン・スマートフォンアプリなどのオンラインツールはもちろん、店舗・チラシなどオフラインのチャネルもECサイトと連携し、『リアル』と『ネット通販』の境界がないかのようなシステムを作ることで売上向上を目指します。
ASP・クラウド型のECシステムの場合、ECサイトの機能としてメルマガ配信・アプリ配信機能などを有していることも多いです。また、クーポン配布機能などもあるため、ECサイトで発行したクーポンをチラシに印刷すれば、オムニチャネルを実現できます。
もしASP・クラウドECの標準機能としてオムニチャネル機能が用意されていれば、ほしい機能をプラグイン(アプリ)で追加すればいいだけなので、通常の自社ECサイト制作と同じく100万円程度でオムニチャネル販売が可能です。ただしオムニチャネル機能は有料であることもあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
一方、パッケージ型やフルスクラッチでオムニチャネルを実現したい場合、独自の機能を制作する必要があるため、開発コストがかかります。追加する機能によって相場はさまざまですが、数十万円単位で費用がかかる可能性もあるため注意してください。(既存の外部サービスと連携できれば、安価に対応することも可能です)
O2O
O2Oとはオンラインで集客し、オフラインの店舗で購入を促す『Online to Offline』のことです。
O2OではECサイトだけでなく、InstagramやLINEなども含めたオンラインで顧客接点を持ち、興味を持ってもらったユーザーを実店舗(オフライン)に誘導します。昨今ではO2O機能を有したASP・クラウドサービスもあるため、制作前に確認してみるといいでしょう。
オムニチャネル機能と同じく、O2O機能もプラグイン(アプリ)を追加する方法であれば安価に実現できます。(有料機能であることも多いです)
ECサイト制作の見積もり時に意識すべきポイント
ECサイトの制作費用は、細分化すると次のような項目に分けられます。
- 決済機能
- 商品追加機能
- 受注管理機能
- 集客機能
- 広告連携機能
- セキュリティ機能
- デザイン費用
- コンテンツ制作費用
なお、ASPやクラウド型であれば、『決済機能』 『商品追加機能』 『受注管理機能』 『集客機能』 『広告連携機能』 『セキュリティ機能』が標準装備されています。そのため『デザイン費用』『コンテンツ制作費用』のみ必要なケースが多いです。
一方、パッケージ型やフルスクラッチ型の場合、どの機能が標準装備されているかは使用するパッケージや、依頼先ベンダー(制作会社)のプランなどによって異なります。そのため見積もり取得のタイミングで、これらの機能が含まれているか、含まれていないとしたらどのような扱いになっているか(別途オプションなのか無料なのか)を確認するようにしてください。
それぞれ詳しく解説します。
決済機能
クレジットカード、デビットカード、電子マネーなどで決済するための機能は、ECサイトに不可欠です。
ASPやクラウド型の場合は、標準機能として備わっているため制作費用には含まれませんが、サービス利用料に含まれています。
パッケージ型やフルスクラッチの場合は、決済機能を追加するための費用が含まれているかや、含まれている場合は『決済方法の種類』や『手数料』についても確認してみてください。たとえばクレジットカードで決済できるとされていても、使えないブランドがあるかもしれません。
商品追加機能
通常、1商品ずつ登録する機能は標準装備されています。しかし実務的には、複数の商品情報を簡単に追加、編集、削除できる機能が必要です。ここでいう商品情報とは、『商品名』『商品紹介文』はもちろん、『サムネイル画像』『価格』『配送設定』『SKU』『カテゴリー』なども含みます。
これらの情報をCSVなどで一括登録できるかどうか確認してみてください。もし標準で備わっていない項目を追加したい場合は、システム開発費用がかかる可能性があります。
受注管理機能
受注管理機能とは注文処理、発送、ステータス管理などを行う機能です。EC運営の実務における受注管理機能は、次の2パターンが考えられます。
- ECサイトシステムで直接管理
- 外部ツールで管理
ECサイト側で直接管理する場合には、どのような項目を管理できるのか確認してみてください。
また、外部ツールで管理する場合、そもそも外部連携できるのかを確認しなければなりません。ASPやクラウドであれば外部連携できるケースが多いですが、連携ツールに制限が設けられていることもある注意してください。
パッケージ型やフルスクラッチの場合は、連携機能を追加するために費用がかかることもあります。
集客機能
『SEO対策』『メルマガ配信』『SNS連携』『クーポン機能』などの集客機能も重要です。先述したオムニチャネルやO2Oを実現するためにも不可欠なので、まずはこれらの機能の有無を確認してみてください。
ASPやクラウドの場合、無料で機能を追加できることも多いです。一方、パッケージ型の場合は独自に開発する必要があるかもしれません。とくに『クーポン機能』は『決済システム』との連携も必要となり、開発が難しいこともあるため注意してください。
広告連携機能
効率的に集客するためには、広告連携機能も欠かせません。とくに『Googleショッピング広告(Googleマーチャントセンター)』『Instagramショッピング』との連携機能があると、効率的に集客できるでしょう。
これらは広告として機能させることもできますが、費用をかけずに出稿・利用することも可能です。Googleマーチャントセンターと連携しておけば検索結果のショッピング枠に出稿できますし、Instagramショッピングと連携しておけばフィード投稿やストーリーズにタグ付けできます。
自動連係機能があればベストですが、最低でも商品登録するためのCSVが出力されるようにしておくといいでしょう。
ASPやクラウドの場合、自動連携されることが多いです。パッケージ型は開発費用が必要となる可能性が高いですが、できれば追加しておきましょう。
セキュリティ機能
ECサイトでは顧客情報を扱うことになるため、セキュリティにも配慮しなければなりません。もしセキュリティ機能をしっかり実装していなければ、顧客情報・クレジットカード情報などが抜き取られてしまう可能性もあるためです。
ASP・クラウドECであれば、一般的に必要とされているセキュリティ機能が標準で備わっています。
しかしパッケージ型やフルスクラッチ型の場合、すべての機能を自前で用意しなければなりません。費用がかかったとしても、ハッキングによるトラブルを避けるために、SSLやファイアウォールなどのセキュリティ機能は必ず実装しておきましょう。
デザイン費用
ECサイトの見た目やレイアウトをカスタマイズする費用は、どの方法でECサイトを制作する場合にも必ず発生します。
テンプレートを利用すれば50万円程度、オリジナルデザインであれば100万円以上が相場でしょう。デザイン費用にコーディングが含まれているかどうかも確認しておくと安心です。
コンテンツ制作費用
ECサイト公開のタイミングで準備すべき商品説明文の作成や画像撮影、動画制作などにかかる費用についても確認しておきましょう。
サイト公開後は自社でコンテンツ制作していくとしても、公開のタイミングにあわせて主力商品だけでもプロに依頼して制作しておくと、サイト全体の印象がアップします。撮影数が多いと物撮りは費用がかさみやすいので、まとめ撮りなどに対応してくれるWeb制作会社に依頼するのがおすすめです。
主力商品のみ撮影してもらい、同時にトップページなどに使用する写真も撮影するなど、物撮りカメラマンを上手に活用してみてください。
費用別に実現できるECサイト例
それではここまで紹介した情報をもとに、費用別に実現できるECサイトの例を紹介します。
費用 | 実現できるECサイト例 | 向いている企業 |
---|---|---|
10万円~100万円 | ・モール型 ・ASP利用の簡易的なECサイト ・単品ECサイト | ・ひとまずECサイトを用意したい |
100万円~300万円 | ・ASP・クラウド型を利用した ECサイト | ・費用を抑えつつ機能性のいいECサイトを用意したい |
300万円以上 | ・パッケージ型・フルスクラッチ | ・独自性の高いECサイトを用意したい |
10万円~100万円【小規模ECサイト】
モール型、もしくはASPを利用した簡易的なサイトであれば、10万円〜100万円で制作できるでしょう。とくにASPを利用すれば、デザインにはある程度こだわりつつ、最低限必要な機能は網羅したECサイトにすることも可能です。
また、パッケージ型などであっても、小規模な単品ECサイトなら10万円~100万円でも制作できるかもしれません。
100万円~300万円【中規模ECサイト】
商品点数が50商品を超えるような中規模ECサイトの場合、ASP・クラウド型を利用すれば100万円〜300万円で制作可能です。
完全なオリジナルサイトは難しいかもしれませんが、テンプレートを利用しながらカスタマイズを加えていくことで独自性を出せるでしょう。
300万円以上【大規模ECサイト】
300万円以上の予算があれば、商品点数が100商品を超えるような大規模ECサイトを制作することも可能です。完全オリジナルデザインのASP・クラウド型ECサイトを制作できるでしょう。
400万円〜500万円ほどの予算があれば、パッケージ型をカスタマイズしていくことも可能です。フルスクラッチの場合は500万円以上の予算は見込んでおきましょう。
制作費用を抑えつつECサイト制作を成功させる4つのコツ
ECサイトを制作するためには数百万円単位で費用がかかりますが、費用をかければよいサイトができるとは限りません。制作費用を抑えつつECサイト制作を成功させるコツとして、次の4点を意識してみてください。
- 必要な機能を洗い出す
- ASP・クラウドを活用する
- 自社で商品を登録できるようにする
- コアとなるコンテンツ制作はプロに依頼する
それぞれ詳しく解説します。
1.必要な機能を洗い出す
さまざまな機能を有したECサイトを制作することも可能ですが、追加したからといって使用するとは限りませんし、その機能が必ずしも売上に貢献するわけでもありません。
制作費用を抑えつつ売上を最大限にするためには、必要な機能を洗い出すことが重要です。
たとえば、すべての決済機能が使えれば便利ですが、決済手段を追加することでコストがかかりすぎては利益が減ってしまいます。クレジットカードは必須ですが、BtoB-ECのように企業・事業者が顧客層であれば、QRコード決済は不要かもしれません。
また、メルマガ機能・クーポン機能は売上アップに貢献する機能ですが、たとえばBtoB-ECでは思ったより効果が出ないこともあります。
あらゆる機能を追加するのではなく、自社のEC事業に必要な機能を取捨選択するようにしましょう。
2.ASP・クラウドを活用する
記事内でも何度か触れているように、ASP・クラウド型のECサイトであれば、さまざまな機能が標準装備されています。また、アップデートも自動で行われるため、運営の手間を削減できることもポイントです。
制作費用を抑えつつ、運営コストも減らしたい場合には、ASP・クラウド型を活用してみてください。(ただしASPやクラウドで実現できない機能が必要な場合は、フルスクラッチやパッケージ型を検討しましょう)
3.自社で商品を登録できるようにする
商品登録はEC運営の中でも頻繁に行う作業の一つです。いちいち制作会社に依頼していてはスピーディな対応も難しく、費用もかさんでしまいます。
効率的なEC運営のためにも、商品登録は自社で対応できるようにしておくことも重要です。たとえばメーカーの価格改定にあわせた急な価格変更にも対応できるよう、簡単に一括登録・一括情報修正できる機能も付けておくといいでしょう。
4.コアとなるコンテンツ制作はプロに依頼する
費用を抑えることも重要ですが、魅力的なコンテンツによって売上をアップさせることはさらに重要です。
たとえば通常の商品ページ登録用写真は自社で撮影するとしても、トップページ掲載用・イチオシ商品用の写真撮影・テキスト作成など売上への影響度が高いコンテンツについてはクオリティを高めるためにもプロに依頼するといいでしょう。
『費用を抑えること』と『費用をかけるコンテンツ』のメリハリが重要です。
ECサイトの制作事例
JPCもWeb制作会社として、ECサイトを多数制作しています。いくつか実績を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ASP「makeshop」を利用して制作した化粧品・コスメのECサイト
ASP「カラーミーショップ」を利用して制作した美容サプリメント販売のECサイト
まとめ
ECサイトにはさまざまな構築方法や販売形式があり、それぞれ特徴はもちろん制作費用も大きく異なります。
費用対効果の高いECサイトを制作するためには、商材や運営方法にマッチした方法を選ぶことが重要です。JPCはさまざまな方法でのECサイト制作に携わっているので、どのようなECサイトを制作すべきか悩んでいる方はぜひご相談ください。
ECサイト制作はもちろん、商品撮影・商品紹介文・さらには動画制作まで一貫して対応することも可能です。